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2023年06月10日

「相鉄・東急新横浜線スタンプラリー」に当選しました

何か月も前に大変な思いをしつつスタンプを押しまくって応募したコレね。
無駄に交通費がかかりまくりだの、どうせ当たらないとか文句ばっかり言って申し訳なかったよ。
で、私が応募したのは

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200名様に当たるという「相模鉄道&東急電鉄グッズ詰め合わせ」。

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ジャジャーン!

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左側の大きいヤツは「ロール巾着ブランケット」。

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2WAYに使えるということで、なかなかよさげなので有難く使わせていただこうかなと。

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大きさ的に「消しゴム?」って感じだったのだけれども

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修正テープかな。

厳重に箱に入ったヤツは何だろう?と思ったのだけれども

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ノート?

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中はこんな感じ。

トンボ鉛筆 修正テープ モノポケット CT-CM5 MONOカラー+4色 5種セット



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2023年3月27日〜4月7日◆ルーズ&タイト(後編)

これの続きです。

ルーズ&タイト。
これが経済界というか産業界に於いてもタイトな文化圏とルーズな文化圏。
これが組み合わせが難しい。

自動車業界の巨大企業、ダイムラー・ベンツとクライスラー・コーポレーションは合併してダイムラークライスラーとなった。(175頁)

問題を引き起こしたのがこのタイト&ルーズの問題。

文化の違いゆえに折り合えないことがすぐに露呈した。(175頁)

対等合併をしようという話になったのだが失敗に終わっている。

ダイムラーは−中略−いかにもドイツで創業された企業らしく、タイトな傾向が強かった。これに対してクライスラーは、もっとおおらかで自由の利く平等主義的な社風をもつルーズな企業だった。(176頁)

僅かな文化の差だが

ダイムラーチームのドイツ人社員は、アメリカ人社員から敬称をつけたラストネームではなくファーストネームで呼ばれるのを不快に思った。(176頁)

アメリカ人社員は、職務上のやりとりをしているときには手をポケットに入れないといったドイツの礼儀を学んだ。(176頁)

日常の習慣と仕草の差が360億ドルともいえる利益をひっくり返して合併は失敗に終わった。
やはりドイツの人からすると(手を)ポケットに突っ込んでものを言っている部下というのがどうしても許せない。
「私も許せない」「ポケットから手ぇ出しなさい」と思う水谷譲。
それから下の名前で呼び合う。
アメリカの文化にとっては特にそう。
下の名前で呼び合うことで仲のよさを強調する。
それは気さくでいいと思う水谷譲。
全然いいと思う武田先生。
本の中で「名言だなぁ」と思ったのは

 文化とは氷山のようなものだ。(179頁)

隠れている部分が多い。

イスラエルを見てみよう。このきわめてルーズな国は世界有数のスタートアップ大国で(179頁)

アップル、グーグル、マイクロソフト等々はイスラエルの企業を横目で睨んでいる。
この国は地位の高い人をワリと失礼なあだ名で呼ぶ習慣を持っていて、それがドイツ人とは違ってアメリカ人と気質と合う。

イスラエル人はよく地位の高い人を愛称で呼んだり−中略−、無礼なあだ名をつけたりする。たとえば身長が一九八センチもあったイスラエル国防軍参謀総長のモシェ・レヴィは「モシェ・ヴェヘツィ」(一.五人分のモシェ)と呼ばれていた。(180頁)

(番組の中で196cmと言ったが、本によると上記のように198cm)

イスラエルにはリスクを望む人が多い。(180頁)

シンガポールや日本、韓国はルールと階層型組織で社会に同調圧力があり、その集団の意思みたいなものを汲み取る能力のない者は排除されてしまう。
ただ、日本の特色は大企業はタイトであるのに対して中小企業はルーズである。
そのバランスがいいのだ。
中小企業の社員の人が仲良く「ハナちゃん、スパナ持ってきて」とかと・・・いい。
下町ロケットみたいな感じで。
「ちゃん」で呼び合う中小企業。
役名で呼び合ういわゆる大会社。
このルーズ&タイトは人の脳に深く強い習慣を付けるそうで、現代の中国人の脳ニューロンを今はMRIなんていう機械があって調べられる。

アメリカ人と中国人のどちらの参加者でも、規範を逸脱した行為について読んだときには、脳の中心頭頂部で活動が記録された。−中略−中国人参加者のニューロンは、前頭野で激しく発火した。これは他者の意図について考え、罰に関する決定を下すのを助ける領域だ。対照的にアメリカ人参加者の脳では、前頭野はほどんど反応を示さなかった。(219頁)

心理テストでわかったことは、中国人にとって一番気がかりなのは、何か?
それは他者の意図を汲み予想し読むこと。
これを使うところが真っ赤に燃えている。
「コイツ、何を考えてるんだろう?」
そのことに関する能力を使っているところが真っ赤に燃えている。
他者の意図を汲み、その次の行動を予想し読むこと。
習近平さんはそんな顔をしている。
今の日本の大臣さんなんかが会いに行くと・・・
岸田さんあたりが何を考えているかというのはもう何か・・・
眉毛の薄い習近平さん。
見透かしているという感じがする。
だから武田先生は菅さんを薦めた。
わかりにくい。
岸田さんはわかりやすすぎる。
習近平さんは眉毛が薄い。
表情が凄くわかりにくい。
あれが「中国風大人」なのだろう。
「オマエなんか全部読めるんだぞ、俺は」という。
これが中国人の人が一番脳の発火で激しく使っている。
そしてその次に燃えているところがどこかというと、罰に関するニューロンが真っ赤に燃えている。
重い責任を取らされる。
そこを気にする。
人の心を読むというのと逃げ道をどう作るか。
もの凄く「計算計算計算」という感じがする水谷譲。
今の中国の方の脳の使い方を昔の言い方で言うと「敵を知り、逃げ道を作れば百戦殆(あや)うからず」。
やっぱりロシアと違う。
重い責任を取らされる。
それをどうかいくぐるかが二番目に重要なところ。
これが本の中にはっきり書いてあったのは、この前頭野の使い方がアメリカ人と全く違う。
アメリカ人は敵は関係ない。
逃げ道は作らない。
このあたりが面白いところ。

今、世界はというとロシア、中国という非常にタイトな政治体制の国と欧米というルーズ、緩やかに繋がろうとするこの二軸の対立によって煙が上がっているというのが世界ではないだろうか。
ロシアの方々が一番苦しんだのは何といってもソ連邦崩壊。
これは凄い。

男性の平均寿命は、一九九〇年には六四歳だったが、一九九四年には五八歳まで下がった。(265頁)

だからパワーダウンした時にそこに住んでいるソ連邦の男達、或いは女性達もそうだが、もう耐え難かったという。
その頃のソ連邦には、旅ものでよく行っていた。
ルーズになった分だけ武田先生達は入れるようになったので。
アムール川でチョウザメを釣ったり、そんなバカな企画をやっていた。
それはそれはもうはっきり言って貧しい村だった。
もう今でも忘れないが、チョウザメを釣ってキャビアだけ取って、チョウザメを捨てていたら、周りから人が集まって来て持って帰っていた。
テレビ番組が捨てたものを拾って歩くような人達は山ほどいたし、それにピンマイクを付ける。
日本の音声さんは途中で電池切れなんかを凄く嫌うからある時間が経つと捨ててしまう。
その電池を目指して拾い集める人がいた。
向こうから言わせると(電池残量は)僅かではない。
捨てた電池でさえ、ロシア製の電池よりも遥かに持つ。
それくらい粗悪品が。
やっぱりそれは愕然とするぐらい、ソ連邦がロシアになったらこんな国になったのかと思うぐらいだった。

 そこへ、ウラジーミル・プーチンが登場した。−中略−二〇一七年には支持率が八〇パーセントを上回った。−中略−混乱を極めたロシアにプーチンが秩序を取り戻したからだ。−中略−国民一人あたりのGDPの伸び率が−中略−ロシアでは七〇パーセントに達した(266頁)

だからロシアの人達はやっぱりプーチンに逆らった人を次々暗殺するという、そんなことも「まあ、いいか」と「プーチンだったら」そんなふうに認めるようになってしまった。
そういうふうに言ってもいいのではないか?
二番目は中国。
そしてとても豊かな北朝鮮。
本人がそうおっしゃっているから信じましょうよ。
食糧支援とか失礼ですよ。
私達は何かというとロシアとか中国とか北朝鮮のような生き方はできないので、タイト&ルーズを繰り返しながら生きていきましょう、と。
彼等に対してルーズというのも以外と楽しいし、人間の暮らしの中でルーズは大切なんじゃないかな」という証拠に自分達がなればいいのではないかなと思う。

武田先生も話がだんだん濁って来てグニャグニャしていると思うが、ちょっとそういう本だった。
もの凄く細かいことが書いてあるのだが。
こめんなさい、ミシェルさん。
必死になって読んだ。
武田先生もいい歳コいているのだが、この番組をお聞きの皆さんに新しい視点みたいなものを、何とか「こんな面白い見方がありますよ」というようなことで世界を見られるという、そんなポイントビューを探している。
世界が見える見晴らしのいいところ。
やっぱりそう簡単に世界は見えない。
このへんからグニャグニャしてくる。
そのへんは許していただきたいというふうに思う。
だがどんなに混乱してもタイトとルーズは混じっていないとダメ。

経済学者の人でおっしゃる方がいる。
「中国が経済的にアメリカを抜く」「中国が世界一裕福な国になる」と。
だが、もうちょっと私達素人も疑問をぶつけていいのではないか?
中国が経済的に世界一になる。
そのことを認めてもいいのだが、その世界一というのは今までの「一」の意味と違うような気がする。
武田先生達団塊の世代は、いっぱいアメリカの悪いところを見てきた世代なのだが、一個だけ認めざるを得ないのは、カッコいい。
アメリカ映画の持っているカッコよさというのはいくらでも挙げられる。
様々な映画スターがいる。
だから、反米とは言いながらどこかでアメリカ文化に憧れはある。
中国でその手の映画がない。
つまり、世界一になるということはそういうことで、「あそこに行きたい」とか「あの人、カッコいい」という噂が立たないと世界一にはなれない。
経済だけで一位になんて「それが何だ」という価値観。
それをタイト&ルーズの中に見つけたような気がした。
一生懸命調べてきたが、足りそうにないので無駄話に走りたいと思う。
アメリカ映画の持っているカッコよさというのはいくらでも挙げられる。
自分が大学生の頃に見たスティーブ・マックイーン。
「大脱走」のあのオートバイを乗り回すスティーブ・マックイーンのカッコよさ。

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トム・クルーズ。
様々な映画スターがいる。
あそこ(「大脱走」)にもタイト&ルーズの対決がある。
ドイツ軍捕虜収容所の所長達が持っているドイツ系・ナチスが持っているカチッとした文化と、捕虜となった空軍パイロット達のルーズな文化。
その対立。
あの映画はよくできている。
捕虜収容所から脱走するというアメリカ・イギリスの空軍のパイロット達の物語。
彼等が最終的に目指したのは、タイトなナチス・ドイツを我々が脱走することによって混乱させる、貶めるという。
上手くいこうがいくまいが後悔はしない。
つまり、ルールをブチ壊して自分達のルールに従うこと。
その象徴としてスティーブ・マックイーンが出てくる。
これが愉快な男で。
反抗的。
ナチス・ドイツのルールに従わない。
平気で破る。
そうすると狭い独房の中に放り込まれるのだが、孤独に強くて彼は平気。
一人で壁に向かってボールを投げている男。
カッコよかった。
穴を掘って森まで・・・ところが計算間違いで森の数歩手前で穴から出てしまう。
そのことによって脱走するのだが、追撃も早い。
次々捕まってゆく。
それから国境近くまで行ってバスに乗ればスイスに入れるというところまで行ったのに、バス停の真ん前にドイツのゲシュタポがいる。
それでバスに乗ろうとした瞬間、ゲシュタポがその脱走した人物が通り過ぎる時に「Have a good travel」か何か言う。
そうしたら思わず「Thank you」と言ってしまうという。
アメリカ兵だとわかった。
その中で躍動するのがスティーブ・マックイーンで、彼はドイツ兵のオートバイをかっさらってスイスの丘陵にずっと巡らせてある国境の手前のバリケードをバンバン越えてゆく。
それで、結局そのバリケードが飛び越えられずに有刺鉄線に引っ掛かって倒れて銃を突き付けられると認識番号票を出して逮捕される。
そしてまた独房に行ってキャッチボールを始める。
アメリカン魂の不屈。
ルーズであることの力強さ。
それを見せる。
ドイツ兵がその音が嫌でじっと下を向くという。
カッコいい。
タイトを嫌う。
ルーズ。
「それこそリバティなんだ!」というあのスティーブ・マックイーンのブルーの目と存在感。
スティーブ・マックイーンのタバコの吸い方を真似している武田先生。
スティーブ・マックイーンがタバコを吸う時は長い指にタバコを挟んで手のひら全体を唇に当ててタバコを吸う。
武田先生がやると手が小さいわ指は短いわで、頭にプロペラを付けると飛びそうなロボタンみたいで恰好悪いのだが。
だが、スティーブ・マックイーンは凄くカッコよかった。
それでこの間「エルヴィス」を見た。

エルヴィス(字幕版)



多分、クイーンの映画が大ヒットしたのでアメリカ映画で「負けるもんか」と作ったのだろう。

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エルビス・プレスリーを、その描き方が絶妙で。
少年の頃からエルビスはメンフィスの町に出て、ちょっとした悪ガキというか。
だがママが大好きな男の子で。
どこで遊ぶかといったら黒人街で遊ぶ。
このエルビス少年がその歌声喫茶みたいなところとか、黒人が呑んでいるところとかを尋ね歩くうちに、黒人がお祈りをしている教会に行ってしまう。
そうしたら、武田先生も見たことがあるが、牧師さんで黒人の方が教会に来た黒人の娘達を並べて煽る。
彼女たちが手拍子で「ハレルーヤ!ハレルーヤ!ハレルーヤ!ハレルーヤ!ホホォ〜!」か何かゴスペルを歌う。
それで「イエスがもうすぐ来てくれるんだ!絶望してはいけない!」と呼びかけると信者の人は両手を上げて「絶望しない!」と「ハレルーヤ!ハレルーヤ!」。
もう「ハレルーヤ!」だけ。
黒人の人達。
みんな神懸ってきて体が震えてくる。
エルビスはそれを聞いているうちに自分も震えてくる。
それである日のこと、黒人にいい人がいて教会の中に入れてもらって一緒に踊ってしまう。
そうしたらそのメンフィスの町は小さな田舎町でカントリー大会をやる。
そうしたら「Oh my darling, oh my darling♪」と皆歌っている。

いとしのクレメンタイン



そのカントリー&ウエスタンなので。
それでプレスリーは2〜3人の白人の友達と出て、客の前に初めて立ったものだから上がってしまって歌えない。
そうしたらベースとかが一生懸命煽る。
「いつも通りやろうぜ」とかと言っているうちに、彼がいわゆるロックンロールを歌い出す。
「You ain't nothing but a hound dog♪」



その時に体が震える。
そうしたらもう会場中、女の子がギャー!と叫び出して彼に向かってパンティーが飛んでくる。
この間、BSで見て「いいな」と思ったエルビス・プレスリーの物語。
体を動かす。
それでやっぱり凄く当時は非難轟々浴びている。
タイトなアメリカだった。
ルーズを求めるプレスリーがいて。
プレスリーは黒人音楽の影響を受ける。
だが、言えない。
彼がコンサートをやろうとすると横の球場で白人の集いがあって「もっと差別をしましょう」という運動をやっている。
その声がガンガン響く中で彼がロックンロールをやる。
だがセックスの動きにそっくり。
それから若い娘達が投げつけるパンティーなんかで「もの凄く汚らしいアメリカの青年」というレッテルを貼られる。
そうするとマネージャーがまた知恵者で「いい青年ぶろう」というので「プレスリー、兵隊に行け」。
それで陸軍の歩兵となってドイツまで行く。
髪型もリーゼントをカットして。
そのへんは彼の悲劇なのだが、だが凄く痛快なのは大人の言うことを聞いたプレスリーが帰ってくるとGIカットにした自分のことを「GIブルース」とブルースにして歌う。



そこにまた若い人達が「いいぞいいぞ」と集まってくる。
何回も大人達から叩かれながら、彼は彼のロックンロールを歌い続ける。
それで生のコンサートが難しいので映画にする。
「Viva Las Vegas」とか。

エルヴィス ラスベガス万才 [DVD]



それからハワイの物語なんかがベースで「ブルー・ハワイ」。

ブルー・ハワイ [DVD]



ああいうので彼の歌声を聞かせるということで、だんだんプレスリーの名前を揚げてゆく。
それで生のコンサートをやらないうちにマネージャーが飛んできて「イギリスからとんでねぇバカ野郎が出てきた」と言う。
「誰だ?」「ビートルズ」「コイツらがガンガン生で歌ってる」という。
「俺もやんなきゃ!」ということになって、ラスベガスのステージに立つという決心を。
そんなエルビス・プレスリーの葛藤を描きながらエルビスの本音みたいなものを映画が描いてくれて、キング牧師が暗殺される。
もの凄い衝撃を受ける。
人種差別という差別もある。
だからといってアメリカはまとまっていないとは言えないんだ。
これが中国の人が「俺達まとまってるもん。強いもん」ではない。
アメリカというのは分散する力とまとまろうとする力が国内の中に成立している。
その順風とアゲインストの面白さがアメリカにはある。
それでプレスリーの動きをその主演の俳優さん(オースティン・バトラー)が一生懸命やるのだが、もうピーンとくる。
この動きを誰かやっていたなと思い出す。
あの人。
ムーンウォークのマイケル・ジャクソン。
両足のかかとで瞬間的に立ったり、下半身からゆっくり震えて全身が震えてゆくというのはマイケル・ジャクソン。
つまりマイケル・ジャクソンは何になりたかったか?
プレスリーになりたかった。
彼はプレスリーが代表する何かを表現したかった。
マイケル・ジャクソンの奥さんはプレスリーの娘さん(リサ・マリー・プレスリー)。
つまり、プレスリーというのは確かにルーズな若者かも知れないが、あのルーズの中にタイトな精神が宿っているところがアメリカ。
そこが私達がアメリカのポップスとか音楽とか映画とかに関して「カッコいいな」と思っちゃうところではないかと思う。

これは申し訳ない。
本には一切載っていない。

全部はいけないと思うが、とても面白いタイト&ルーズ。
この本の神髄。

 アップルのsiriからAアマゾンのアレクサに至るまで、人工知能(AI)アシスタントは−中略−私たちの暮らしを過ごしやすくしてくれる。(287頁)

二〇一七年、フェイスブック社のAI研究所のエンジニアたちは、AIアシスタントにもっと難しい任務を与えた。交渉せよというのだ。−中略−自分たちの作ったチャットボットに「ボブ」と「アリス」という名前をつけた。そして交渉の場で交わされそうな数百の架空の会話(英語)を教え込んだ。それからボブとアリスに、いくつかのボールと帽子と本を分け合うという簡単な交渉をさせることにした。(287〜288頁)

このAIというのは今は凄い。
何か企画を出したりするヤツも出てきたが。
もうその手の実験がもう行なわれ始めた。

試行錯誤を重ねた結果、ボブとアリスは交渉戦術を修正したり改善したりできるようになった。(288頁)

この時にこのAIの二台にタイト&ルーズが出てくる。
AIの二つの人格がどんなふうにしてタイト&ルーズを使い分けたか。
これをご披露したいと思うが、なかなか興味深い。
AIが「こういう交渉の仕方がありますよ」というような提案をするというような。
サポーター、アシスタントようなAIを鍛えようとしたワケで。
社会全体のタイト&ルーズのバランスをAIから計算できるならタイトだけ、或いはルーズだけの社会と交渉がもっと簡単にできる可能性がある。
つまり難しい国との交渉事なんかもコイツに入れると何かいい方法を見つけてくれるのかも知れない。
私達がロシアに向かって何かを言う。
中国に向かって何か言う、北朝鮮に向かって何か言う。
文化圏が違うから
タイト&ルーズ
その時にこんなことをすればロシアが中国が北朝鮮が振りむいてくれるかも知れないというのをAIの提案でわかるかも知れない。
「この研究が進むといいな」というふうに思われたのだが、研究開発が進むうちに驚くべきことがボブとアリスに起こった。
何とボブとアリスが命じられてもいないのに勝手に交渉をやる。
気持ち悪い。

二つのチャットボットは自分達のあいだでのみ通じる秘密の暗号を生み出したのだ。(288頁)

人間にわからないようにこっそりAIが話し合っている。
そのことが意味している明確なルールを決め、それに基づいて取るべき行動を模索する時、AIでさえ文化的関係、暗号、記号、両者だけの象徴を勝手に作り出して他者にわからないようにタイト&ルーズのバランスを取ろうとするという。
これは面白い。
だから研究者も何を語り合ったかわからない。
二人は交渉を上手くいかせる為にその言葉が何を意味するのかを絶対に言わないという。
だが、この手のことを国連の一機関がこの機械を導入すれば、世界のあらゆる国と交渉できる何かがAIのサポートでできる可能性はある。
AIの世界。
例えばインターネットは世界を覆っている。
ロシアのプーチンさん、ラブロフ外相、この方々がどんなに声明文を読んだとしても、SNS、インターネット等に上げられる個人の意見の量には全く及ばない。
今、もうその時代。
昔、戦争を指導する人が一言言えばそれで収まっていたのだが、もういろんなところからどんどん発表するものだから政治家の発言のパワーが落ちてきている。
そういう意味で何というか「タイトが世界を支配する」「ルーズが世界を支配する」一極だけでは在り得ない。
これからの世界はタイト&ルーズ
その両方を知っていることが世界を説いてゆく道ではないか?と。

武田先生も何を言っているかよくわからないのだが、凄く面白いことが中国で起こった。
これはこの作家の方、ミシェル・ゲルファンドさんが書いてらっしゃったこと。
中国という国は世相全体を見張っている。
中国共産党の悪口を言ったりなんかするとすぐ消すように。
これは多分人間じゃなくて機械がやったんじゃないかという話なのだが、ご冥福を祈っているが安倍前首相が暗殺された。
これが中国で報道された。
その時に意図的ではないと思うが、そのニュースを知らせる後ろ側の音楽が中国の恋歌だったらしい。
そのタイトルが「あなただったらよかったのに」。
そうしたらAIが(その音楽を)消したらしい。
これはつぶやかれた話。
何かちょっとフェイクっぽくもあるのだがギクリとするような話。
かくのごとくルーズ&タイト
世界で様々、揺れつつ、もつれつつ、お互いにやはり暗号の言葉を持ちましょう。
仲良くするような暗号の言葉を。
そのことがやはりルーズ&タイトの文化を結びつける唯一の方法ではないかと
AIからの提案はそれ。

あまりできのよくなかった回。
自己採点が低い。


2023年3月27日〜4月7日◆ルーズ&タイト(前編)

「緩やか」か「締めつけがきつい」か「ルーズ&タイト」。
これはまな板の上に置いた本は「ルーズな文化とタイトな文化」。

ルーズな文化とタイトな文化―なぜ〈彼ら〉と〈私たち〉はこれほど違うのか



(著者は)ミシェル・ゲルファンドさん。
この方は「世界の文化の在り様を『ルーズ&タイト』で見てみよう」という。
そういう目線は面白いなと思った。
今、どうですか皆さん。
世界を見回すと、世界は「ルーズ&タイト」。
対立構造は何で出来ているかというと例えばロシア対G7とか、或いは日・米・韓に中・露とかという軸がある。
このミシェルさんの面白さは「それは結局、ルーズかタイトの対立ではないだろうか?」という。
いろんな文化がある。
文化そのものの在り方が対立しているのではないだろうか?
今、世界はルーズ&タイトの文化が様々あって、それが武田先生の形容詞だが「危ういバランス」で揺れ動いているのが世界ではなかろうか?
世界は対立をやっとのバランスで保つモビールアートのようである。
メディアはこれを民主主義と専制政治と呼んで、「多数決が話し合いによって国の行く末を決める」という民主主義と、たった一人の独裁者が国を動かす体制。
それがガチンコで闘っているのではなかろうか?
それを一つ見方を変えて「ルーズ&タイト」、「ルーズな文化」と「タイトな文化」の国ということで国を見てみよう、と。

社会によるふるまいの違いは根深く広範囲におよんでいる──政治から子育て、企業経営、信仰、働き方から休暇の過ごし方に至るまで。過去数千年のあいだに、人類は一九五ヵ国に暮らし、七〇〇〇以上の言語をもち、何千もの宗教を信仰するに至った。たとえばアメリカという一つの国だけを見ても、ファッション、方言、道徳、政治的思考には無数の差異があり(10頁)

 テクノロジーのおかげで私たちはかつてないほど互いにつながり合うようになったのに、なぜこれほど分断しているのだろう。(11頁)

世界は何故に対立するか?
ぐっと約めて言うと「タイト」か「ルーズ」。
それで世界は分けられる。

 タイトな文化は社会規範が強固で、逸脱はほぼ許容されない。一方ルーズな文化は社会規範が弱く−中略−後者は「ルールブレーカー」(ルールを破る者)と言える。(12頁)

規範を叩き壊して新しい規範を作るという。
まずはドイツ・日本・シンガポール。
これは特徴がある。
共通項が。

タイトな国では、市の中心部にある時計はきわめてよく揃っており、互いのズレは三〇秒未満だった。(59頁)

駅前広場の時計とか公的な時計がある。
全部同じ時間にしてある。
違う国に行くと「止まったまま」みたいなのがある。
つまり「ちゃんとしている」。
その「ちゃんと」というところが「タイト」。
一方、アメリカ・ブラジル・フランス等ではルーズを「リバティ」と呼んでいる。
「ルーズというのは自由なことなんだ」「人間にとってそれはとっても大事な尊厳なんだ」
それともう一つもの凄くわかりやすい例があって、これは武田先生も思い出がある。
何かというと「犬のフン」。
日本で見たことがない。
これはドイツ・日本・シンガポールの共通項で犬のフンが歩道にない。
一番わかりやすいのはフランス。
シャンゼリゼ。
フンだらけ。
信じられない。
フランス人の方はシャンシャンしてお洒落に歩いてらっしゃるからフンもちゃんと掃除されるのではないかと思う水谷譲。
これが意外とルーズで。
ゴミは散らかっている。
ニューヨークでハーレム等をうろついたことがある武田先生。
それはやっぱり素晴らしいゴミの山。
注射針がいっぱい、冬の〇〇公園の霜柱みたいに。
キラキラ輝くから「何だろうか?」と思ったら案内の人が「踏マナイデ、危ナイヨ」と言われて。
そういうこと。
ブラジルもルーズはルーズ。
だが、そのルーズさが「リバティ」「自由」と結びついている。
その自由というのが「人間の尊厳なんだ」という。

まず一番わかりやすい例がシンガポール。
これは今からお話するが、もしかしたらその刑罰が無くなっていたり、この本で書かれていたことと違うかも知れないが、そういうことが本当にあった。

 人口約五六〇万人の小国シンガポールは、比類のない規律と秩序を誇る。この国は高額な罰金を科すことから「罰金の町」とも呼ばれ−中略−路上で唾を吐いたら、一〇〇〇ドル以下の罰金刑。国内にガムを持ち込んだのが見つかったら、一〇万ドル以下の罰金か二年以下の禁固刑、またはその両方。(32〜33頁)

その他、様々なものに罰金が加算されるという。

公衆トイレで水を流し忘れたら、一〇〇〇ドル以下の罰金だ。飲み過ぎた夜にエレベーターで排尿したくなったら、シンガポールには尿検知器を設置したエレベーターがあることを思い出してほしい。装置が作動するとドアがロックされ、不埒な放尿犯を特定するために当局が到着するまでドアは開かない。(33頁)

現代は無くなっているかも知れない。
あくまでもこのミシェルさんがお調べになった時には「こういうことがあった」ということ。
だから余り無責任なことは言えないのだが。

武田先生も旅番組で行くのに揉めたことがあった。
髪の毛の長さ。
シンガポールは親日家が多くて、お正月に「紅白歌合戦」を流す。
その時に初出場の海援隊の武田先生を編集で切っていたらしい。
(男の人の)長髪。
女の人はもちろんいい。
「男が髪の毛を伸ばしているのは風紀を乱す」という。
武田先生が丁度、旅番組で行く時がギリギリだったのか。
それぐらいやっぱりシンガポールというのは厳しいという。
しかし、このシンガポールにある政府に対して

国民の八割以上が政府への支持を表明している。(34頁)

少し今、緩やかになったのだろう。
髪の毛なんかは無いのではないかと思う水谷譲。
(1990年に解除された模様)

それからこれも「こうですよ」と言いにくい。
ルールが変わっている可能性がある。

ニュージーランドでは、血中アルコール濃度が法定限度を超えない限り、開栓した酒瓶を車内に置いてドライブしてかまわない。(34頁)

 ニュージーランド人は自分たちのことをふざけて「キーウィ」と呼ぶ−中略−彼らは町なかでも−中略−はだしで歩くことで知られている。(34頁)

このへんは国々というのは面白い。
ちょっと違う目で見ましょう。

東京を走る電車はほぼ無菌状態で静まり返り、針の落ちる音さえ聞こえるくらいだ。一方、マンハッタンの電車はとても騒々しく秩序を欠き、耳をふさぎたくなるような言葉を乗客が叫んだりする。(35頁)

世界の国々で「ルーズ&タイト」の濃淡はそれぞれに違うんだということ。
これはまた電車内の静けさというのはエリア、地方によって違う。
武田先生は昔、東北の方の旅に自分一人でマネージャーでヤマザキというのがいて一緒に乗っていたのだが、乗った時は始発だったから周りに誰もいなかった。
それで奥羽本線を走っていた。
秋田・山形みたいなところを。
それであまり静かなのでウトウト眠っていた。
終点までだったのでゆっくりしていたのだが、目を開けたらギッシリ。
だが、咳(しわぶ)き一つしない。
北は静か。
人はいるのに、皆さん静かに揺れに任せて動いているだけで、幻を見ているよう。
強烈だったのは、そこの旅が終って飛行機で飛んで九州に行った。
博多・熊本だった。
やかましいやかましい。
それは自分の古里だから何の抵抗もないが、やっぱり話すのが好き。
九州の人はよく挨拶をする。
「こぎゃんよか天気でですなぁ。気持ちがよかたい!」
知らない人でもすれ違う時に大声で。
これが九州のいいところ。
「よか旅ばしてください!」とおっしゃる。
アメリカ人みたい。
「Have a good journey」とかと言うヤツ。
それぞれ「タイト&ルーズ」があるのだが、日本は比較的に同調圧力とかというからタイトではある。
片一方、アメリカあたりではルーズということが言えると思う。
これは皆さん、どっちが「よい」「悪い」で話しているのではない。
世界というのはタイトとルーズという文化で分けられる。
そういう意味で楽しんでいただければと思う。

様々な国のルーズな文化、タイトな文化を語り合っている。
こういうルーズ&タイトというのは、歴史上でもある。
一番有名なのが古代ギリシャ。
2000年前のことだが、ここでタイトな国といえばポリス国家でスパルタ。

 スパルタ市民の暮らしでは、−中略−すべてが問答無用の厳格な規則に支配されていた。たとえば男子の生涯を見てみよう。七歳になると、国が設ける新兵訓練所に入れられ、勇敢な兵士になるための訓練を一五年間受ける。戦場で恐怖心を示した者は、恥ずべき臆病者と見なされ、そのしるしとしてあごひげを半分だけ剃られる。(42頁)

スパルタ人は肥満を醜悪だと見なし、太った者は国外に追放される。−中略−違法な活動に関与した者および結婚しない者とならんで)社会から疎外され、市民の身分を失うか、あるいは社会の面汚しであることを示すために、特別な衣服を身につけるよう強制される。−中略−虚弱か奇形と見なされた赤ん坊は山のふもとに捨てられた。(43頁)

 今度はスパルタから二五〇キロメートルほど移動し、−中略−アテナイへ赴こう。−中略−アテナイでは規範がゆるやかで−中略−一〇日に一度、数千人のさまざまな職業のアテナイ人が活発な政治論議に参加し(44頁)

(番組では1日1度と言っているが、本によると上記のように10日に1度)
そして思想、芸術が次々と花開いて、異国から訪れる旅人が二千年前で多かったという。
ここで行なわれた政治の制度がデモクラシーになる。
スパルタを真似る国とアテナイを真似る国が今も対立しているのだろう。

タイトな国で特に変わっているのは日本。
ここはやっぱりタイト。
清潔に情熱を持つ。
その「清潔に情熱を持つ」ということが、世界的にも有名になっていて、

二〇一四年のサッカーワールドカップでは、日本人の清潔へのこだわりが世界で大きく報じられた。日本が負けたあと、鮮やかなブルーのごみ袋を手にした日本人サポーターの集団が、ブラジルのアレナ・ペルナンブーコ・スタジアムでごみ拾いをした。(57頁)

関係者の話によると、日本がそこの応援席を使う前より綺麗になっていたという。
それでブラジルの人は驚いたという。

最高時速三二〇キロで走行する日本の新幹線の二〇一三年の平均遅延時間はわずか五四秒だった。(60頁)

本当に時間を守る。
この本は「いくら待っても列車が来ない」という国がバーッと挙げてあるのだが、それぞれ事情があることなので敢えて名前は挙げない。
その国が山ほどある。
アメリカかどこかの旅行の人が新幹線のホームで、彼は乗らないのだが出発する新幹線を見ているという。
最初、新幹線のホームの時刻表を写しておいて時刻表には54分と書いてあって、次に横に時計が出てきて54分になって急いで新幹線を撮ると出発してゆく。
それを自分の顔を写しておいて「Oh my God!」と言う。
「時間通り行く」というのがもう彼等アメリカから来た方には驚異だったのだろう。

ルーズ&タイト。
どっちが正しいかなんて、そういうことを決定するワケではない。
タイトな国といえばスパルタ。
ところがこのスパルタから僅か250km先にあったのがアテネ(アテナイ)。
この国はというと、ここはルーズでデモクラシー。
同様のことは現代でも言える。
もし中国とロシア、或いは北朝鮮をスパルタのようなタイトな国として分けると、日本やアメリカ、オーストラリアの自由さはただの混乱に見えるのだろう。

中国は二〇〇万人を擁する「インターネットポリス」にインターネットの監視と反逆的な意見の削除を命じている。(73頁)

だから一言でも政府に反逆するようなことを書くとたちまち削除するという。
中国というのはそういうのはよくできている。
トラブルを起した人がいる。
その人がマンションに住んでいるとする。
そうしたらその人のお部屋の前に数百人、見物人がいる。
扉が開かないぐらい。
気持ち悪い。
マンション、或いはアパートの自分の家の扉の前に見物人の人混みがある。
それが入れ代わり立ち代わりやってきてジーッと出入りする人を見る。
見るだけ。
階段までぎっしり人が並んでいる。
その家の誰かが出入りするのをジーッと見ている。
そういうのを中国の人はちゃんと我慢できるのだろう。
だから、インターネットポリスなんていうのが200万人もいるというのは「さすがだなぁ」「この国ならではのことなんだなぁ」というふうに思う。

ちょっと言葉の綾もあるのだが、日本はルーズな文化も持っているということで、タイトな国を責めることはできないのだが、政治的な臭いをさせずに今はやっぱり世界の中で幸せな国というのは、ロシアではないか?
武田先生はロシア人は逆説的な意味合いで幸せだと思う。
プーチンは絶えず領土を拡張してきた人で、ことごとく成功している人。
勝手に領地を増やしてくれるワケで。
「多少のことは目ぇつぶろうか」というのが国民全体の中にあって、政敵を暗殺しようが不当逮捕しようが拷問に晒そうが全体のロシアから考えるとこれはやっぱり「プーチン支持」というのは当然の・・・
そういうふうに思ってもいいのではないかと思う。
ロシアに次いで幸せな国はというと中国。
ここも幸せに満ち満ち溢れていて「いつでもアメリカと戦争できる」という軍事力を持っているワケで、何千年の歴史の中で今はやっぱり世界に対して発言力というか大国の威力・威光を中国ほど持った国はない。
それは習近平さんのお陰。
三番目に幸せな国は北朝鮮。
やはりまとまっている。
「만세(マンセー)!만세!」の連発だから。
それにカネかかるだろうが「あちこちに向かってロケットを」という。
バンバンミサイルを飛ばしているワケで。
一番ロシア、二番中国、三番目北朝鮮という。
これがやっぱりタイトな国で世界に誇れる国ではなかろうか?
この三つの国の共通点がある。
「なぜそんな自信をアンタ方持ってるんですか?」と訊くと「世界を滅ぼす道具を持っている」。
ただ、タイト&ルーズ両方がある国の日本の武田先生から言わせると幸せの種類が一種類しかない。
我々からすると「それで楽しいのかなぁ?」とかと思ってしまう。
これに対して一身に仮想敵になっているが、アメリカ。
ここは50の州があって、その50の州はタイト&ルーズがそれぞれ濃淡が全然違う。

インディアナ州とテキサス州では生徒への尻叩きの罰−中略−が頻繁に行なわれ(104頁)

これも繰り返し言う。
今はどうなったかわからない。
だが、この方が「ルーズな文化(と)タイトな文化」をお書きになった、その年にはインディアナ州、テキサス州には学校校則の中に尻叩きがあった。
それからアメリカは言っておくが一つではない。
例えば死刑廃止と何州もそうしている。
「死刑なんかやっちゃダメだ」
だが、死刑をちゃんと実行している州もある。
それからマリファナ・アルコールについても、シンガポール・ニュージーランドほどの違いがあるようで、マリファナOKの州もある。
だから、アメリカの中には絶えずタイト&ルーズが渦巻いているという。
厳しい所に行くとユタ州。

ユタ州パークシティーに連れていったら、−中略−レストランでワインを頼みたければ、ユタ州の酒類法に従って料理も一緒に注文しなくてはいけない。(108〜109頁)

 人口の六〇パーセント以上がモルモン教徒であるユタ州でも、−中略−いかなるときにも紅茶やコーヒーを飲んではいけない。(116頁)

アルコールも僅かに料理のプラスとして許されるという。

ジョージア州では少なくとも建前として、婚前交渉は今でも違法である(117頁)

だから不倫は逮捕。
これぐらいアメリカという国はタイト&ルーズ様々。
ルーズと言えばカリフォルニア州とかニューヨーク州等では法をかいくぐる手を思いつく人がいて、イノベーションが巻き起こっているので州の活性化にも役に立つ。
法律がある。
それを「どうやったら破れるか」というのを一生懸命考える人がいて上手い手を考えたヤツは大喝采を浴びるという。
これは、アメリカという国はまとまっていないところが恐ろしい。
アメリカはイノベーションの為にその法をかいくぐるということを考える。
それが社会全体に行き渡っていて活性化する。
そのいい例が大谷翔平。
大谷翔平に関して投手と打者に関しては、いっぱいメジャーリーグは規則を持っていた。
ところが大谷翔平が現れると「翔平ルール」といって投打で活躍できるようにルールを変えてしまう。
ちょっと具体的に言えないが、大谷が相当変えた。
つまり大谷の見せ場が多くなることがメジャーリーグが盛り上がるとなるとルールを変えてしまう。
このあたりは面白い。
しかもこの人な何であんなに絵になるのか?
どうやったらあんな子供が生まれるんだろうな?と思った水谷譲。
「何故、大谷は生まれたのか?」というのを考えよう。
武田先生はテレビに出て、そのことを喋りかけたら東野幸治さんから鼻で笑われた。
「大谷があそこまで優れているのは何だと思います?」と訊かれた。
武田先生は前からこの番組(「今朝の三枚おろし」)の「皮膚と肌」で調べものをしている時に何となく思ったことがあって「皮膚じゃないか」と言った。
その時に東野幸治さんから「はい!それはラジオで喋ってください」と言われた。
これはまた、「皮膚」の第二弾というのを別個にやる。
一回やった。
C繊維という四つのセンサーがあって、その下に触覚があると言ったが、その続きをこの間まとめたばかり。
その時に考えてみたら「大谷翔平はやっぱり皮膚が優れている」という武田説というのもまんざらでもないなぁと思う説がある。
テレビで喋ると長すぎるので嫌われた。

このタイト&ルーズはアメリカを深く支配している。
例えばアメリカでトランプが選ばれた。
だが、トランプの煽り方が上手い。
彼は敵の存在を大声で叫ぶことによって票を集めたというか州を押さえた。
何がいいたいか?
このアメリカの州の制度というのはオセロゲームに似ている。
だからトランプという人がいろんな方々の関心を集めて大統領になったのではない。
オセロゲームでいうところの「こことここを挟み撃ちにしたら引っ繰り返っちゃった」みたいな。
そういうオセロゲームでトランプ支持するといういわゆる黒白ゲームの決着が付いた。
アメリカというのはそういう意味ではタイト&ルーズというオセロゲームに非常に似ているという。
これが中国では全く当てはまらない。
中国には省があるが、全部北京が決定するワケだから。

前から不思議で仕方がないこと。
世界中のテレビ番組で、いちばんいい時間帯の日曜夜8時に「どんな人気番組があるか」というのを集めて並べてみようという。
面白そう。
これは誰かやってください。
誰もやっていない。
武田先生の思い付き。
日本人の深層心理の複雑さを誰かが言った。
アメリカで日曜夜8時というのは決まっている。
ホームドラマ、愉快に生きているアメリカ人、或いはショー。
日本の日曜夜8時の人気番組「大河ドラマ」。
もう何十年と続いている。
これを心理学者の人が凄く不思議がったことがあって、武田先生も「なるほど」と思った。
大河ドラマは何を描くかというと、「ダ・カーポしませんか?」どころではない。



戦国時代の殺し合いを毎週日曜夜8時に見る。
ちょっと(自分が出演していた番組を話の中に)挟んでしまった。
終った寂しさに。
この大河ドラマというのは何かというと「戦争物語」。
他の国では考えられない。
日本人は穏やかなのだが一番深いところにもの凄く荒々しいものを隠しているのではないだろうか?
考えてみたら秀吉にしろ家康にしろ、それほど好き。
「ダ・カーポ(しませんか?)」の時に思わず語り合ったのだが、(番組の中では)生き残ったらもの凄い金額を手にできる。
「一億幾ら」とかと言っていた。
「こんなん夢みたいな」とか。
スタッフが札束をいろんな紙で上手に作ってくれる。
そうしたら共演者の男の子がプっとふくれて「こんなんウソだよ。一億円なんて手に入るワケがないよ」とかと言っているのだが、楽屋に戻るとニュースに「二億円騙されそうになった」とか「七億円隠した」とかゴロゴロある
つまり私達はそういう生々しい話に反応しないところがある。

ちょっと話が脱線したが、タイト&ルーズ
いったいそのタイト&ルーズはどんなふうにして世界にばら撒かれているのか?というのをまた来週も訪ねていきたいと思う。


「NHK障害福祉賞(1)ようこそ!私の世界へ 」のアンコール放送があります

2月28日に放送された「ハートネットTV」の「NHK障害福祉賞(1)ようこそ!私の世界へ 」のアンコール放送があります。

ハートネットTV NHK障害福祉賞(1)ようこそ!私の世界へ
NHKEテレ 6/16 (金) 0:45 〜 1:15 (30分)
番組概要
障害のある人や、共に歩む人の体験記に贈る「NHK障害福祉賞」。二夜連続で入賞作品を紹介。一夜目は発達障害の当事者が語る「私の世界」、全盲の娘を持つ母の物語。
番組詳細
障害のある人や、その家族など共に歩む人の体験記に贈る「NHK障害福祉賞」。57回目の今回、518編の応募があり8作品が入賞。うち2作品を紹介する。最優秀賞「ようこそ!私の世界へ」の作者は自閉スペクトラム症の当事者。自身の生活や心の内を実況中継のようなユーモアあふれる文体でつづった。優秀賞「全盲の娘の友達が、母の私に教えてくれたこと」は、全盲の娘を通して多くの気づきを得た母の物語。二夜連続で放送。
【語り】荒井聡太,【朗読】庄司宇芽香,Chiko


あと一時間もないし、BSだから見られる人は限られるだろうけれども(なぜか事前の情報はなかった)5月7日に放送された「当事者が研究者」の再放送もある。

当事者が研究者
NHK BS1 6/10 (土) 9:40 〜 10:30 (50分)
熊谷研究室には、さまざまな障がい者が集まる。聴覚障がい、精神障がい、発達障がい、身体障がい。自分の困りごとをテーマに、当事者の視点で研究をする「当事者研究者」だ
【語り】板尾創路
詳細
熊谷晋一郎准教授は、脳性麻痺当事者。18歳まで、健常者と同じく動けるようリハビリをしたがいくらやってもできなかった。感じたのは当事者と専門家の知識の隔たり。熊谷さんは、医学部卒業後、臨床の現場にたったが、自分が医師として持つ“専門家の知”と、障害者としての“当事者の知”が融合しないジレンマを感じるようになった。障がいや病気を専門家に委ねず、自分たちで研究し対処法考える。当事者研究のはじまりだった。


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posted by ひと at 09:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 発達障害 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする