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2017年02月27日

隠れアスペルガーという才能

隠れアスペルガーという才能 (ベスト新書)



著者の吉濱ツトム氏の「信者」から大変薦められて、ぜひ著書も読んで欲しいとのことだったので、全然順番が回ってこなくて今頃・・・って感じではあったけど読んでみた。
熱狂的な「信者」がいる一方で、よくない話も聞くので、正直「どうなんだろう」って感じだったし、ネット上での「信者」の言動や、この人自身が発信した情報を見て「あまり信用できないな」っていう感じでいたが、その情報だけでは何とも言えないので、まずは本を読んでからということで。

この本は読みやすいと思う。
さら〜っと読めるが、後に何も残らないというか、かなり偏った見方をする方だなっていう印象を持ったが。
この人のカウンセリングで劇的によくなる人も実際にいるんだろう。
でも、よくなる人ってのはIQが高くて才能もあるような人限定かなって感じもする。
確かな話ではないので違うかも知れないけど、この人のカウンセリングはかなり高額だとも聞く。
そういう負担に耐えられる人ってことになると、そう多くはないのかなと。

医学的にもっともらしい話をかなり詳しく(どういう成分が〜みたいな)書いている箇所が多々あるが、この人は別に医者でもないし、実際医者でも怪しげなことを主張する人はたまにいるぐらいなので、この人の主張をまるごと信用して大丈夫とは思えず。
ただ、私が思っていたほどはひどくないかなっていう印象だけど。
もっとひどいかと思っていたので。
「ローカーボ」ってのを推奨しまくりだけど、これも健康被害も報告されているような「素人がむやみに手を出してはいけない」という種類のものなので、生半可な知識でやらない方がよろしいかと思われ。
多少炭水化物の量を減らすぐらいなら問題ないんだろうけど。

アスペルガーのことを「アスペ」と略して書いてある箇所が多々ある。
すげぇ違和感。
確かに普段「アスペ」って表現はよく使うけど、こういう本にそういう略し方をされると、変な感じがする。
(個人の感想です)

 それと言うのも、アスペの人は、体が弱いわりに肌ツヤが良くて年齢より若々しく見える傾向があり、どういうわけか美男美女が多く、筋肉がしっかりあってスタイルも良い。(68頁)

年齢より若く見える人が多いのは事実かと思う。
やっぱり精神年齢が大幅に低いと思うから。
ただ「美男美女が多く」「スタイルも良い」ってのはどうかなと思う。
この人が普段接している人たちの多くがそうなんだろう。
つまりは、そうじゃない人たち(周囲から不当な扱いを受け続けてボロボロになって、こういうカウンセリングにすらたどり着くこともできない層)はそういう外見じゃないだろうなっていう。
美男美女が結構いるのは認める。
ただ、あくまで私の個人的な感想なので統計的にどうとかって話ではないけど、不細工がとても多い。
つまり両極端。
女の発達障害者は結構な割合でブサイクな上にデブってのがいた。
私が接してきた発達障害者はSST(無料のヤツ)とか職業訓練とかの時に一緒だった人たちなので、この人のカウンセリングに来る層とは違うってことだと思う。

最悪のパニック症状がぴたりと止んだと同時に、まったく前触れもなく「手かざし」で病気を癒せるようになったのです。(76〜77頁)

すばらしいですね!
手をかざすだけで病気を治せるんですか!!!!
正直「うわぁ・・・」って感じで、これだけでもうこの人の言うことは何も聞く耳を持てないワケですが。

アスペルガーの人の多くは通常より高いIQ(知能指数)をもっています。統計によると、真性アスペはIQ140以上という天才が多く(117頁)

その統計の出どころを詳しくお願いします。
そもそも統計の取りようもないと思うけどね。
発達障害者の大部分は診断も受けずに死んでいくだろうから。
確かに知能の高いアスペルガーもいる。
でも知能の低いアスペルガーもいる。
そして、とても知能が低いと私達のような「軽度発達障害」ではなく「重度発達障害」という別のカテゴリーに入れられてしまうので、確かに統計なんか取ったら「IQが高い」ってことになっちゃうだろう。
足切りをされている状態だからね。

このあたり、本の中にはアスペルガーの特性みたいなのを大量に列挙されているのだが、かなり偏っているというかそんな「いい面」「優れた面」ばっかりなワケなかろう?って感じ。
該当する部分もなくはないけど、何だかなぁ・・・っていう。

 写真記憶ができないアスペルガー人でも、通常より高い視覚的記憶力をもっています。(119頁)

ああよかった!
私は全然高い視覚的記憶力なんてないからアスペルガーじゃなかったんだね!ってワケあるかボケぇ!(激怒)
なんだかずっとこういう調子で、内容が断定的というか「そういう能力のある人も一部にいます」「こういう傾向があります」って感じではなく「こうなんです」的な。
違うだろ?って内容が多すぎ。

糖質を摂るとセロトニン不足になるから糖質は制限しろ!みたいな話が出てくるが、調べてみたら糖質制限するとセロトニン不足になるって話もあって、この本に書いてあることを鵜呑みにするのはどうかという感じ。
つーか、この本の内容は基本鵜呑みにしちゃいけないものばかりな感じだけど。

 コンビニでは、100個注文するはずの商品を、なぜか毎回2000個も発注。スーパーでは、店長の命令口調にキレで商品を投げつける。道路工事の現場では、車を正面衝突させそうに。(154頁)

僕がこんなに仕事ができなかったのは、重度の「どアスペ」だったからです。(155頁)

アスペのせいじゃないんじゃないかと思うが・・・。

アスペはもともと記憶力が良いのですが、記憶術を使えば、さらに7〜8倍に能力が高まります。(182頁)

うん。
私はものすごく記憶力は悪いけどな・・・。
すげぇ決めつけだよな。

 僕のもとへは、発達障害かどうかで悩む方がよく来られます。そこで、まずは発達障害か定型発達か、発達障害ならアスペルガーかADHDか、あるいは両方か。アスペルガーなら真性アスペか隠れアスペか−中略−正確を期すために、僕が紹介する医療機関で診断テストを受けていただきます。−中略−
 続いて、やはり医療機関で身体の状態を調べていただきます。
−中略−
 最近は、「遅発性アレルギー」の検査もしてもらいます。
(185頁)

思いのほか、事前にきっちりやってんだなっていう印象。
もっとこのあたりはいい加減なのかと思っていたので。

・マニュアルが具体的である
・自分のペースで仕事ができる
・自分のスペースが守られている
・少人数である、または、自分の存在が目立たないくらい大人数である
・外部からの刺激が少ない
・突発的な変更がない
 これから就職する人は、この環境設定になるべく近い職場環境の仕事を選ぶことをお勧めします。
(213頁)

うん。
そういう環境はいいとは思うけど、現実問題無理でしょ?
そんなの探してたら永遠に仕事には就けないだろうけど。

この本を読んだ方がいい人はどんな人かなぁ?
この人のカウンセリングにうまいこと合いそうな、知能も高くて見た目もいい人かな。
つまりはその逆の人は読んでも無意味かな。
ということで、大部分のアスペルガーは読んでも無駄ってことで。


posted by ひと at 17:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 発達障害 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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