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2018年01月24日

2017年8月21日〜9月1日◆心を操る寄生虫(後編)

これの続きです。

 人間の体に住んでいる微生物の大規模な調査は二〇〇五年にはじめて行なわれ(134頁)

私たちひとりひとりに住みついているウイルス、細菌、菌類、原生動物、その他すべての生物を合計した数を求めたのだ。最終的な集計の結果は一〇〇兆個を超え、人体のすべての細胞を合わせた数はそれより一桁少ない。−中略−簡単に言えば、自分の九〇パーセントは、実は自分ではない。(134頁)

(番組では「体重の90%」と言っているが、本によると重さではなく数)

自分の微生物相は指紋と同じで、自分だけのものだ。(135頁)

だからお腹の中には同じ菌が誰一人住んでいないという。
だから将来は指紋代わりにも使えるという。
そんなことも上がっているそうだ。
(というようなことは本には書いていないが)

 腸内で暮らす微生物は私たちが食べるものから分け前を得ているが、そのお返しとして消化を助け、ビタミン類を合成するとともに、口から入った危険な細菌を安全なものにしてくれる。そのうえ、私たちの感情を調整しているおもな神経伝達物質のほとんどすべて−中略−さらに精神活性作用をもつホルモンまで大量に生産する役割を果たしている。(135頁)

ある意味でアナタの気分を作っているのはアナタではなくて、それらアナタに住む微生生物なのである。

 興味深いことに、一部の胃腸障害、とりわけ潰瘍性大腸炎とクローン病(炎症性腸疾患のひとつ)では、腸内の微生物相の混乱が特徴として見られ(136頁)

不安、落ち込み、社会適応欠如等々も大半が実は腸内、あるいは体内に住んでいる微生生物なのではないかと。
それらの力なのではないかと。
武田先生がこの本を読みながらつくづく思ったのは刑務所に入ってらっしゃる方なんかに協力していただいて微生物調査を進めればどうかなぁと思っている。
協力してもらうと人間の心の闇と微生生物の関係なんかがもっとよくわかるのではないかと。
それが性格にどのように影響するのか、腸内の微生物のサンプル採取、そういうものに協力してもらうと・・・。
犯罪を犯す人は何かしら共通点があると思うので、それは知りたいと思う水谷譲。
そんなに簡単に「殺そう」と思わない。
それから「カッとなる」と言う。
どうなったら「カッ」となるのかというメカニズムが知りたいと思う武田先生。
いっそのこと、それが微生物のせいだったらすごく救いがある。
人類のものすごい文化に大貢献できる。
公職に就く方、国・都の方、市町村議員、大臣、議員、区会議員、都議会議員、そして都民ファーストの会の等々は検便。
これはもう義務化。
どんな虫が住んでいるのかオールチェック。
政治で間違えたら巨大な損害が生まれる。
人的損失も含めて。
だからこれはやって欲しい。
「健康状態を報告する」ということ。
健康状態を報告すると、ある程度精神も読める。
やっぱり運転している人に向かって後ろから掴みかかって「ハーゲー!」というのはちょっとやはり。
それはやはり相当イライラが。
「ちーがーうだろー!」というのは内臓にやはりちょっと支障が。
便が固いとか、かなりの水便とかと、絶対出る。
だからやっぱり検便が一番わかりやすいから血液検査と検便だけはやって欲しいと思う武田先生。
腸内の方の安定はどうなのかというのはやっていただくべきではないのか。
「これが本当の『身体検査』」と言う水谷譲。

腸内がかなり人間の感情面を作っているという。
そうならばなおさらのこと、政治に携わる方々は当選すると同時に尿検査と弁検査を終えて妙な虫がいないということを証明し、バッジを付けるというのをやったらどうか。
これはやって欲しい。

武田先生からの提案。
この本を読みながら思ったが「メディアにおける報道」。
ニュースを伝える人たちの気分とか口のきき方、コメンテーターの提案の一つ一つで社会が大きく揺れ動いたりする。
その人たちが病気だったりなんかしてては。
その人ではなくて「虫が言う」ということもある。
だからニュース、あるいはニュースバラエティ等々の司会、コメンテーター。
この方々は検便、検尿を終えて。
だから女子アナは特に。
アナウンサーもそう。
ニュースの読み方ひとつで真実が全然違う。
「堂々と検便を提出する」という水谷譲。
「今日の検便の結果」とかというのをバーン!と朝から一覧表で・・・。
毎日。
それぐらいやらないと。
やっぱり清潔な手でニュースを触らないと、ニュースは特に雑菌が混じりやすい。
アメリカの大統領も検便をやった方がいいと思う武田先生。
トランプさんには検便の結果を出してほしい。
なぜならば、腸内微生物によってその動物の性格が明らかに変わることがどんどん証明されつつあるから。

無菌マウスは特別な方法によって無菌の状態で飼育されるため、腸内微生物をもたない。−中略−ところが無菌マウスには、この自然な好奇心がまったくない。−中略−さらに、無菌マウスは奇妙に怖いもの知らずでもある。正常な微生物相をもつマウスなら行くべきではないとわかっているような場所に、平気で進んでいく。(137〜138頁)

物事に対して警戒するというセンサーがない。
純粋飼育でその無菌マウスを増やす。
そうすると「母性剥奪マウス」が完成した。
子供を食い殺すそうだ。
(本には生まれてすぐに母親から離されても平気だった程度のことしか書いていない)
現実問題としてこの社会に子を殺す母親が出現している。
「心の問題だ」とか言う人がいるが、まずはその方の腸内細菌を一回調べた方がいいということ。
あの感覚はまったく理解できない。
このネズミの中で子を食い殺すことができるという母親ネズミが無菌マウスから完成したということは、腸内細菌と母性というのはものすごく密接に関係していることであって、そういうことが証明されると人類の大きな進歩のために・・・・。

第一のグループには細菌が含まれたヨーグルトを一日に二回、四週間にわたって食べてもらい、第二のグループには非発酵乳製品を、やはり一日に二回ずつ四週間食べてもらい、第三のグループの食事には介入しなかった。その実験の前と後には被験者全員に情動認識の課題を与え、それをこなしている最中の脳の活動をMRIスキャンで測定した。情動認識の課題では、怒り、恐怖、悲しみの表情を表す顔の写真を見て、同じ表情の写真を組み合わせていく。すると細菌が含まれたヨーグルトを食べた女性たちではほかのグループの女性にくらべ、感情、認知、近く情報処理の三つの領域で落ち着いた脳活動が見られた。(143頁)

やっぱりかなり腸内の微生物というのはその人に大きな影響力を持っているということ。

男が女に惹かれる、女が男に惹かれるというのも腸内細菌が操っているんじゃないか?という。
つまり「あの人の菌、欲しいな」という。
(ということが本に書いてあると番組内で言っているが、それらしい記述は発見できず)
大物の素晴らしい俳優さんがいたが、奥さんが入院中に「浮気の虫が」というので詫びてらっしゃったが、あれなんか違う菌が欲しかったのではないか?
大阪の菌が欲しくて。
考えてみると男と女というのは恋をすると本当に接触したがる生き物。
ある意味でこれは細菌を取り込む本能のようなものが男女間で作動しているのではないだろうか?

本の中にとても興味ある新しい研究分野を紹介している。
「嫌悪学」
人間は生きながら必ず好きなものがあるが、絶対に嫌いなものもある。
「なぜそれを嫌うようになったか」というのは研究に値する。
なんだかわからないけれども「生理的にダメ」というものが確かにあると思う水谷譲。
それを歴史とともに一回考えてみませんか?
人々は生きながら何かを嫌っている。
例えばわかりやすく言うとミミズ、ヘビ、ゴキブリ、人が吐いたもの(吐瀉物)、排泄物、ネズミ、それから外国の方は必ずお挙げになるが「海草」。
西洋の本なので嫌うものの中に海草がある。
これは思わず日本人が「え?海草?」。
でも外国の方は「浜に落ちてて気持ちが悪い」と。
私たちはパッと見た瞬間「これ、味噌汁の中に入れてるヤツかなぁ?」「これ食べられるのか?」。
このへんが「嫌悪」の微妙なところ。
もちろん「寄生虫」。
最近で一番嫌われているのは「タバコの煙」。
昔、あんなに好かれたのに、今はもう、嫌われ者の上位に昇格したのがタバコの煙。
その他、花粉、ダスト。
激しく嫌われるこの「嫌悪」から何が浮かび上がってくるのか?

行動免疫システムというラベルには病原体によって誘発される偏見だけでなく、感染から身を守るための嫌悪に基づいたその他の幅広い反応や、同じ働きをする動物の行動までが含まれるようになった。(224頁)

自分が生き物として生きていく間に「病の元」ということで。

中世にはヨーロッパの全人口の三分の一が腺ペストに倒れた。コロンブスが新世界に上陸してわずか数世紀のうちに、ヨーロッパから押し寄せた侵略者と開拓者が持ち込んだ天然痘、麻疹(はしか)、流行性感冒、そのほかの病原体によって、南北アメリカの先住民の九五パーセントが死に追いやられた。(14頁)

これはやっぱりコロンブスと開拓民がネイティブの人からはバイキンに見えただろう。

一九一八年のスペイン風邪の流行で奪われた命の数は、第一次世界大戦の前線で殺された兵士の数より多い。現在この地球上で一、二を争うほど多くの犠牲者を出している感染体、マラリアは、史上最悪の大量殺人犯であると言ってよい。(14頁)

そういうものにまつわるものが「嫌悪」として挙げられるという。

妊娠している女性は、胎児を拒絶しないように免疫系の働きが抑えられている妊娠初期には、より外国人嫌いになるが、危険が過ぎ去った妊娠中期以降はそのようなことはない。−中略−妊娠初期に免疫系の働きを抑えるプロゲステロンというホルモンが嫌悪の感情を強め、それが外国人に対する否定的な態度と食べ物の好き嫌いを促すことを明らかにした。(226頁)

妊娠初期の女性の六〇パーセント以上が経験し、吐き気を感じさせたり嫌われたりする食品の第一位は、最も病原体に汚染されやすい食べ物である肉類(魚や鶏肉も含む)だ。−中略−つまり、つわりというのは、母体と発達中の赤ちゃんのどちらにも危険を及ぼす可能性のある食品を食べないようにと、自然が未来の母親に促すやり方なのだろう。(198頁)

これは実は脳内ホルモン系。
この妊娠中の女性と同じ心理というのが今、いわゆる「人種的偏見」とか「ヘイトスピーチ」などに繋がる脳内ホルモン、プロゲステロンに由来しているという。
「人種的偏見、ヘイトスピーチやめよう!」と言うが、腸内細菌と共に考えないとダメ。
いつもみんな「心は」とかって言うが、心の問題の前に体が本能で感じている腸内細菌も考えないと。
感染症で「もう人類全部全滅するんじゃないか」という恐怖感を何度か味わっているので、そういうものが本能として組み込まれている。
それはやはり頭では決して・・・。
このへんが人間の知恵の愚かなところ。

また二〇一四年には移民排斥のウェブサイトと、一連の連邦議員までもが、アメリカの南の国境から次々と流入する中南米とメキシコからの難民が市民にエボラ出血熱を感染させるかもしれないと警告した。(232頁)

アフリカまでエボラ出血熱の治療に出かけていったお医者さんを飛行場で入れない、とか。
「エボラ出血熱がメキシコで大流行し、メキシコ人がアメリカに逃げて来てる」という。
それで「メキシコ人を入れるな」というフェイクニュースが流れた。
これを大統領選で利用したのがトランプ大統領。
「壁を作ろう」というのはこの時の「国境に壁を作らないと、メキシコ人がエボラ出血熱に罹ってアメリカに逃げ込んでくるぞ」というのが流れた。
それをトランプ大統領は巧みにつかまえた。
もう一つ重大だったことは

このとき、テキサス南部でエボラ出血熱に感染した者などひとりとしていなかったにもかかわらずだ。(232頁)

まったくの「ガセ」。
この手の感染症の細菌のイメージを使うと、人間というのはいとも簡単に操られてしまうという。
アメリカにある差別用語は日本もあまり変わらない。
というのは同じものがその人を支配しているのだろう。
アメリカでは旧市民が新市民、新しく移民でやってきた人たちに投げつける差別用語、ヘイト用語に「シラミたかり」「ダニ野郎」「ブタ」という呼び方がある。
これは日本でも同じ。
これは何でかというと「感染症に対する恐怖をイメージとして人に与える」という。
それからヒルや寄生虫、ゴキブリ。
そういうふうに言うことで感染症の恐怖を人種差別に利用する。

 一九九四年にルワンダで発生した大量虐殺は、フツ族の過激派が「ツチ族のゴキブリどもを根絶やしにしろ」と追随者を扇動したことからはじまった。(233頁)

だからもう、日本からアメリカからアフリカまで、とにかく感染症を媒介する動物、微生物、生物の名前を差別用語として使うというのは嫌悪学として法則なのだ。
しかし「嘘である」ということ。
でも、こうやって考えると、嫌悪学を巧みに使うと政治的メッセージとしては強烈に相手をやっつける言葉になりうるという。
だから政治家は使っちゃイカンということ。
「都民ファースト」を主催なさっている小池百合子都知事がよくお使いになった言葉が「頭の黒いネズミ」。
こういう病をばら撒く動物を相手のイメージと結びつけると、強烈に自分が清潔なイメージを持つことができるわけで。
ただし言っておくが「あまりよい方法ではない」と、ご記憶いただきたいと思う武田先生。

この嫌悪学というのは実験で人間の視覚をイメージで操ることができるということを本の中で詳しく言っている。
それは「アップの手法」と「繰り返し」。
(このあたりの話は本の中には発見できず)
ある主張を人に信じ込ませる嫌悪のテクニック。
これで思考を操ることになる。
ヒットラーもよく使っていたのは人々の顔のアップ。
反対運動に汗を流す人々の顔、怒りの顔。
それから万歳、歓喜する人々の顔。
それからたった一発なのに何回も繰り返すので何十発も打っているように見える北朝鮮のミサイル。
あれはしゃべってる間の間が持たないから三回ぐらい同じのを繰り返すのだが、なんとなくイメージとしては「あ、三発打った」という。
あれは一発。
でもこの嫌悪学というのはなかなか面白い。
アメリカなんてこれを見るともう、この嫌悪学の実験場としては最高。
先ほど小池都知事の言葉の中で「頭の黒いネズミ」というのは失礼だなぁと思った武田先生だが、この失礼なのが政治的技術で大いに使われているのがアメリカ。

嫌悪学を悪用すると印象操作ができる。
安倍総理がよくお使いになった言葉だが「人の印象を清らかにも悪くにもできる」という。
小池都知事が「頭の黒いネズミ」という。
一群の反対勢力、自分とは違う考え方の政治家たちに対して「ネズミ」とお使いになったという。
「そういうこと、あまり関心しませんぞ」と話した武田先生。
ところがアメリカではもうこの嫌悪学を使った選挙キャンペーンはもうザラ。
相手をいかに人々から嫌いな存在にさせるか。

二〇一〇年のニューヨーク州知事選挙の共和党予備選で、ティーパーティー運動活動家であるカール・パラディーノ候補がはじめた新手の広告キャンペーンだ。選挙のわずか数日前、彼の党の登録有権者は自宅の郵便受けで、「オールバニー〔ニューヨーク州の州都〕で何かが悪臭をはなっている」というメッセージが書かれ、生ゴミのにおいがしみ込んだパンフレットを見つけた。−中略−彼はラツィオを完璧に打ち負かし、途方もない二四パーセントもの差をつけた。(248頁)

(番組では街中に貼ったと言っているが、本によると封筒)

 もっと最近の出来事としては、ドナルド・トランプが民主党予備選討論会でヒラリー・クリントンのトイレ休憩が長引いたことを取り上げ、「気持ち悪すぎて」話すのもいやだと奇妙な表現をして、聴衆の笑いと喝采を浴びていた。(248頁)

「ヒラリーがトイレに行っている」ということを前提として、待たされたことに苛立ったトランプさんがおやりになったしぐさ。
「ヒラリーは今、ゲロを吐いている」という。
「ヒラリー」と「ゲロ」というのを結びつけたという。
そういうしぐさをしてヒラリーのイメージを「ゲロ」と結びつけたという。
これはトランプさんはしきりにお使いになる。
この大統領は日本車を売り込むことに長けた日本の企業に対しても「日本の車はアメリカに寄生している寄生虫だ」と言った。
この「ゲロ」と「寄生虫」というのはトランプさんはものすごく好き。
だからいとも簡単に気持ち悪くさせられる。
だから嫌悪学というのはそういう意味では政治学としては強烈。
ある意味では宗教もそう。
例えば豚肉の扱いとかがうるさい。
何でも喰っているのは私たちぐらい。
日本人はそのへんがルーズ。
日本人はそういう意味ではタフなのかも知れない。

武田先生の直観。
この嫌悪学を応用するとイジメの問題なんかにも深く参加できる。
つまり同じような呼び方をする。
人をいじめる時に寄生虫の名前で呼んだり、媒介生物の名前で呼び捨てたりする。
ということは、同じようなものが作動している。

posted by ひと at 11:04| Comment(0) | 武田鉄矢・今朝の三枚おろし | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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