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2017年07月29日

居正広の金曜日のスマイルたちへ 発達障害を考える?天才ピアニスト野田あすか

TBS「中居正広の金曜日のスマイルたちへ」

この番組に関しては事前に全く情報が掴めていなかった。
Gコードのとかいろいろ検索してるのにな?
なんでだろう。
ということで、今回も私の大嫌いな野田あすかさんが取り上げられました。

「金スマ」特別編 栗原類が告白…脳が原因 母が支えてくれた発達障害
↑前回のがこれかと思われる。

「発達障害の特徴」というのが番組中に登場するが、これは発達障害の人すべてに当てはまるという内容ではなく「そういう障害特性の人もいます」って内容になっている。
「発達障害者は全員こうなんだ」って誤解する人が出ないことを祈る。

発達障害について考える第2弾  野田あすか 人の顔を覚えられない、人の感情が分からない天才ピアニストの挑戦栗原類も語るその苦悩

脳が原因…15人の子に1人の可能性 22歳で診断発達障害のピアニスト

皆さんはこの女性を覚えていますか?
昨年10月、東京で初のソロリサイタルを成功させるなど、今、飛躍のときを迎えている天才ピアニスト
野田ああすかさん(35歳)
彼女には生まれつき脳の機能障害がある。
自閉症スペクトラムという発達障害がある。
あすかさんの場合知的障害は伴っていない。
あすか「上手だったみたいです」
独学で作曲も手がける彼女。
あすか「これ(ピアノ)は私じゃないんだけど、これ(音)は私です」
そう語る彼女が奏でるピアノは「聴くものの胸を打つ」と言われている。
客「心に響く」「心が温まる良い演奏でした」「涙が出てしょうがないのよ、私」
先月には過去松任谷由実さんやピアニストの辻井伸行さんらが受賞した「岩谷時子賞」その奨励賞を受賞した。
授賞式では彼女のオリジナル曲「哀しみの向こう」を披露。
審査員(作曲家・都倉俊一)「野田あすかさんは、本当に僕もピアノをいろいろ聴きましたけど、本当に心にジーンとくるピアノでした。いろんな思いが音に表れるというのはこういうことかなという風に」
そんな彼女が初めてオーケストラと演奏。
大勢の人と演奏することに。
様々な努力を重ねるが、それは発達障害があるあすかさんにとってとても困難なことだった。
その結末とは。


発達障害の可能性がある生徒
通常学級の
15人に1人が当てはまる

2012年文部科学省調査(最新データ)
この「15人に1人」ってのは、こういう紹介の仕方には非常に問題があると思っている。
詳しくは前に書いたヤツ参照のこと。

言語・社会性・運動などにおいて、日常生活に支障をきたすことがある脳の機能障害の総称であり脳のどこにどの程度障害があるかによって症状は多岐にわたる

一体発達障害とはどのようなものなのか?
中居正広「先生にお伺いしますが、改めまして発達障害というのはどういうものでしょうか?」
昭和大学医学部・岩波明教授(発達障害の専門医)「やはり生まれつきの脳の障害があって、それによって発達の遅れや偏りが見られます。発達障害は知的障害のあるものと無いものがあるっていうことが注意が必要です」
中居「類君はどれに当てはまるんですか?」
栗原類「僕は注意欠如ADHD、ADDの部類なんですけど、初めて診断されたときはLD(学習障害)も混ざっていたというのもあって、多分ちょうどど真ん中全部のあの円の中の真ん中にいるかと思います」
中居「集中力もなかなか持続しないというのも分かったんですか?」
栗原「今でもそうですが自分の好きなこと、例えば仕事にしろ趣味に関してはすごい集中できたりするんですが、でも自分がまだやったことがないような新しい局面になったりしたら、例えば新しいダンスの振り付けを覚えるというので5分やっただけで、ある意味1日分のエネルギーを使ってしまうような感覚になることがありますね。」


山本匠晃(TBSアナウンサー)「自閉症スペクトラムであるピアニスト・野田あすかさん前回の出演からおよそ半年間密着いたしました。ご覧ください。

これまで国内外で数々の賞を受賞し、ピアノのテクニックはもちろんのこと、マイクの風よけを触りその感触を即興曲にするなど独特の感性を持つあすかさんだが…。
1月、地元宮崎以外でもレッスンを受けるため、一人で飛行機に乗り上京。
すると…。
あすか「怖かった、飛行機揺れたから怖かった。隣のおじさんに、怖かったからニャンってやったら『ワァ!』って言われた。」
翌日彼女は3月に開催される浜離宮ホールでのコンサートに向け、東京音大の准教授川上昌裕先生と妻・川上ゆかり先生のレッスンを受けた。
しかし…。
川上「もうちょっときれいに全部スタッカートでしっかりと」
不安そうな表情をを見せるあすかさん。
楽譜を見ながらの先生の指示にあすかさんは反応できていない。
その原因も発達障害にあった。
あすか「(楽譜の)これとこれがわかんなくなって。同じ音なのに。音符自体はあんまり読めないから、近いから、これとこれが」
あすかさんは楽譜を見ながらすぐには弾けないという。
普段の演奏から、そんな様子は全く見られなかったが…。
スタッフ「楽譜にオセロが描いてあるんです」
あすか「音自体が読めているわけではなくて」
彼女の楽譜には、自分なりの記号やカタカナでドレミが書き込まれていた。
楽譜にはドレミの音符や音の長さや強弱、曲全体のリズムなど複雑なことが書かれている。
だが彼女の場合はこれらを瞬時に理解しながら弾くことができない。
脳の機能のどこに障害があるのか?
周りに心配させてしまうので明かしてこなかったというその原因について後日メールが。


22歳の時、ようやく発達障害と診断されたあすかさん。
その当時のこと

あすかさんからのメール(抜粋)

発達障害のテストの時に、私が視覚情報がうまく処理できないとわかりました。
紙に書いてあることを写したり、同じ形に組み立てる積み木などのテストが0点でした。
そのため、テストをした先生と担当医の先生は、だから、人の顔がよくわからないんだね、と言いました。


彼女の脳は視覚情報の処理がうまくできないという。

発達障害の特徴
顔の違いが分からない、画像認識できないなど、日常生活に支障がある


小学生の時(楽譜を見てすぐに弾く)初見ができなくてよく怒られていたことや、中学生の頃、楽譜の「ド」が鍵盤のどのあたりか漠然と分かってきたことなども書かれていた。
では、今までどうやって弾いてきたのか?


3月上旬 宮崎
1年ぶりに彼女が住む宮崎県を訪ねた。
出迎えてくれたのはあすかさんの父、野田福徳さん。
あすか「ニャー」
福徳「あすかちゃんほら出てきなさい。『こんにちは』って、ほら」
テーブルに隠れてなかなか出てこなかった。
あすか「こんにちは」
前回と同じディレクターが伺ったが…。
福徳「たぶん、顔はよく分かってないと思いますけど。」
人の顔の違いが認識しづらい彼女にとっては一年ぶりの再会でも初対面になる。
お父さんに事情を説明してもらい、早速ピアノのある部屋へ。
音数の多い複雑そうな曲を見事に弾きこなすあすかさんだが、今までどうやって新しい曲を弾いてきたのか?
マスターする方法を再現してもらった。
だがそれは、大変な労力がいる作業だった。
野田「まず、ピアノは使わないので移動します」
ピアノを使わずにテーブルの上に楽譜を置き、まず分かりやすいよう高いドの段に色をつける。。
あすか「ここにバッチリ合ってたらドだし」
次に取り出したのは携帯電話。
スタッフ「携帯で何しようとしてるんですか?」
あすか「録音」
携帯の録音機能を使い
あすか「パガニーニ 右手1段目 シ・ミ・ラ・レ・ソ♭ 2小節目・・・」
右手で弾くパートの音階を録音。
同様に左手パートの音階も録音。
楽譜の1段目にある音階を全て録音したら撮ったばかりの自分の声を再生。
録音したものを聞きながら音階を全て文字に起こす。
あすか「下がって、上がって、下がる。下がって上がって下がる」
文字で起こした音符を認識しやすくするために音階に合わせた折れ線を書き込む。
続いては自作のカスタネットを使い、曲のリズムを覚える。
彼女は楽譜にたくさんの線を引き、区切りごとにカスタネットでリズムをとる。
まだ作業は終わらない。
次にピアノではなくエレクトーンのところへ。
エレクトーンについている録音機能を利用する。
文字で起こした譜面を見ながら片手ずつ何度も反復練習しその音を録音する。
そして再生。
録音した左手パートのピアノを聞きながら、それに合わせて右手パートを弾く。
同様に逆の手も。


発達障害の特徴
両手でピアノを弾くような同時に2つのことをこなせない

発達障害者は全員じゃないだろうけどシングルタスクのことが多いようだ。
なので一度に複数の作業をこなすのが難しい。

やっと作業終盤。
録音した右手と左手の音を同時再生。
両手の音が混ざった音の響きを覚える。
あすか「もっと何回も聴いて覚えて、音の響きで少しずつ速くしていって弾けるようにする。それを一段ずつ」
最後はピアノを使い両手で弾く。
楽譜の1段目をここまで弾くのに半日、1曲弾けるようになるのに1カ月の時間を要するという。
あすか「ここまで弾けるようになって、また2段目戻って同じことするっていう(笑)」
これは楽譜を読めない彼女が独自に編み出した方法なのだという。
新しい曲を覚える一連の作業を15年以上続けている。
川上「1曲の譜読み(楽譜を読むこと)にすごい時間がかかるというのは聞いていたんだけれども、弾けちゃってるとどういう風にできるようになったかが分からないので、そういうことは全く分からなかったんですけどね。」
だが演奏中、楽譜を読めないのに楽譜を必ず置いている。
「なぜなのか?」と聞くとそれも発達障害ゆえのことだという。
あすか「(ピアノを)弾いている時に楽譜が『今、どこ弾いてるかな』ってなると別の曲に終わりがなってたりとかしてるから。頭がまとまってない」
演奏中、頭の中で他のメロディーが鳴り出すことがある。
そうなると頭の中の曲のほうに演奏が引っ張られてしまい、自分で止められなくなってしまうという。
こういった衝動的なことも彼女にある発達障害の特徴。
楽譜やタイトルを見るのは、頭の中の曲に引きずられないようにするため。
自分で作った曲以外を弾くには、そのために楽譜が必要なのだ。


正直「なんじゃこりゃ?」と思った。
私もピアノの暗譜は非常に苦手で、人より努力しても人並み以下だった。
彼女もそうだというのは意外だったが。
彼女の場合は私と違って「聴覚優位」のように思えるのだが、それならそれでもっと楽なやり方ありそうだけどなと思った。
実際ピアノじゃないけどエレクトーンで楽譜を読むのが苦手な人(聴覚優位らしい)が楽譜はあまり見ずに最初からyoutubeなどで音を頭に入れて弾くって人はいるから。
ここまでやらないと覚えられないのであれば「天才」どころかピアノに関しても「人並み以下」ではないかと思ってしまった。
そして「人並み以下」の能力しかない人が「天才」と言われるまでの実力を身に付けるのは、本人の並大抵ではない努力(ただし、本人がそれを「努力」と思っているかどうかは話は別)の結果ではあるけれども、それだけものすごい時間をピアノに費やせる環境整備は全て両親がやっているワケで、番組に後から登場するもう一人もそうだけど、とにかく「周囲のサポート」がないと絶対無理だろうなっていう。
それがここまである発達障害者ってレアケースだろうに、そんなレアケースばっかり紹介されてもな。
テレビを見ている人たちに「周囲の協力がないと全部無理だよ」ってのがちゃんと伝わればいいな。
そして、ここまでのサポートができるだけの金銭的にも精神的にも余裕がある親ばかりではないだろうから、余裕のない親が追い詰められるようなことがありませんよう。

我々が訪れたのはコンサートに向け、猛練習をしていた頃。
気が散るだろうと練習は無人カメラで撮影。
すると、ここでも発達障害の特徴が。
まだ外が明るい頃から開始。
大好きなピアノを一度弾きだすと止まらない。
熱中しすぎて食事を食べ忘れることもある。


発達障害の特徴
好きなことや興味のあることを何時間でも熱心に取り組む


気がつけば窓の外は日が落ちていた。
あすかさんが最近できるようになったことがあるという。
それが料理。


発達障害の特徴
複数のことを同時にこなすことや、段取りよく作業を進めていくのが苦手


しかし彼女はレトルト商品で炒め物をしたり、あさりを使いダシをとりお吸い物まで作れるようになった。
失敗を繰り返しながら、1年かけてできるようになったという。
そんな彼女は家のお手伝いを任されることも増え
母・恭子「あすかちゃ〜ん。塩と砂糖買ってきて」
あすか「なに塩となに砂糖?」
恭子「砂糖あ赤色。スプーンの絵がついている。それから塩はブルー色。買ってきてくれる?」
できることを増やすため一人でスーパーへ。
12年前、パニックになったことが原因で脚を複雑骨折。
補助の器具が欠かせない。
帰り道に迷わないようにするため、目印になる草を置いている。


発達障害の特徴
いつも通っている道でも、自分がどこにいるのか分からなくなってしまう


彼女が書いた「苦手なことリスト」の中に様々な事柄と共に「道をおぼえる」ことが挙げられていた。
しばらくすると、スーパーと逆方向に蝶々を追いかけ、姿が消えてしまった。
慌てて追いかけると
あすか「あれ?お買いもの。ここはどこだ?買い物に行こう」


発達障害の特徴
興味が湧くと気持ちを抑えることが出来なくなってしまう


倒れている自転車が気になると次々と起き上がらせずにはいられない。
スーパーにあるモニターが気にかかると、ついつい一緒に踊ってしまう。
アメの陳列が乱れているのが気にかかると、綺麗に直さずにはいられない。
その後、5分かけて並べなおしていた。
そしてスーパーに入ってから10分後、ようやく目的の売り場を発見。
スマホの写真と照らし合わせて頼まれた塩を見つけた。
砂糖の売り場も見つけたがスプーンの絵が描かれたお目当てのものがない。
あすか「スプーンの絵がない」
そう言うと困り果てた様子。


発達障害の特徴
指示されたことと違っても、代わりの選択肢が浮かばない


買いにきた砂糖が見つからず泣き出してしまったあすかさん。
すると家から電話が。
あすか「砂糖がスプーンの絵が付いているのがないの。赤色の袋じゃなくてもいいの?良かった〜。『上白糖』が砂糖やっとっと。これじゃ。しかもバラだし。」
スーパーに到着してから30分後、同じ赤色で袋にバラの絵が描かれている砂糖を手に入れた。
そして無事帰宅。


好きなピアノなら何時間でも弾けるが慣れないことは大変。
どっと疲れが…。
恭子「これ(砂糖の件)ちょっと、今度から注意します。」
少しずつできることが増え嬉しいと語る両親の思いは…。
福徳「自立ですよね。自立できるようになったら、こんなにうれしいことはないです。障害を持った子を持ってる親御さんは、一番の願いがそこだと思うんですよね。ですので、僕も一緒ですね」
苦手なことが沢山ある発達障害。
それは多岐にわたっていた。

自立かぁ。
確かに現状では自立できる状態じゃないよね。
一人で家事なんてできないだろうし。
でも稼ぐ能力があるなら家事はヘルパーか何かにやってもらってもいいワケだしね。
ヘルパーに適切な指示を出す能力があるかどうかってのもあるかも知れないけど。

中居「すごくやっぱり色んな角度から自分なりの努力で。大竹さんね、まさか楽譜が読めないとは…」
大竹しのぶ「すごいですねホントに。地味な作業をやってからのあそこにいくまで」
中居「VTRご覧になって自分と重なる部分はありました?」
栗原「全部ほぼ全部だったんですけど、特に発達障害の人達っていわゆるその柔軟性がないというか融通がききにくい。例えばこれと同じようなことじゃないと自分自身がダメだと思い込んだり応用がきかないっていうのかな。想定外のものが急に来たりするとそれにうまく対応できなかったり。砂糖見つけるのだけも、多分僕らが思ってる以上に彼女の頭にとってはすごい刺激が大きいことだったので、帰ってきたあとの思いっきりソファーにガンってなるところも僕もほとんどそうで。慣れない現場とか初めて行くような現場や仕事をしたりすると、ものすごいエネルギーを…。30分だけでも、ものすごい自分の1日2日分のエネルギーをそのときにガーッて使い果たすので、帰ってきたらバタンキューになるのはよくあります。」
中居「視覚情報の読み取りが苦手なのはよくあるケースですか?」
岩波「一番多いのはやはり人の顔が覚えられない。これは学校でも会社でも非常に問題がありまして、不適応のきっかけになることがしばしばありますね。」


山本「ピアニストとして活躍の場が広がったことで、さらなる問題が持ち上がりましたあすかさんに一体何があったんでしょうか?続きをご覧ください」


今年3月16日 東京
あすかさんは座席数500席を超える「浜離宮朝日ホール」でコンサート。
世界の名演奏家達が集まることで知られる有名ホールである。
これは、先ほど紹介した練習方法で3ヵ月前から覚えてきたクラシック。

「パガニーニの主題による狂詩曲」ラフマニノフ
この日は全12曲。
1時間半にわたるコンサート。
大きなステージを終えホッと一息。
そしてこんなお客さんも来ていた。
脳科学者の中野信子さん。
中野「彼女の聴いてくださる人に対する『楽しんで帰っていただきたい』と思って、いつもすごく練習しすぎちゃうみたいなんですけど、それがすごく出ているコンサートだなと思いました。
コンサートのたびに食事をとるのも忘れて練習に没頭するため、初めて取材した時から10kg以上も痩せたという。
浜離宮でのコンサートは大盛況で終わることができた。
だが翌5月には少し不安を感じるコンサートが待っていた。
それは札幌で開催される「万人の響」。
ここでは20名で編成された弦楽隊と共演。
大勢との演奏は初めてのことだが。
あすか「ピアノしかやったことがないから、みんながこう座ってるでしょ?舞台に楽器の人がいるところにでていけるかが心配。同じ恰好している人が怖い。オーケストラの人(の衣裳)がみんな黒と白だったらもしかしたら『ギャー』って」
これまでずっと一人で演奏してきて、共演の経験がないことに加え同じような服装の集まりが怖いという。


小学校では成績優秀で優等生だったというあすかさん。
だが、発達障害のため、コミュニケーションが苦手な彼女にとって、学校での集団生活は簡単なことではなかった。
例えば教室以外でクラスメイトと会っても人の顔を認識しづらい彼女は、誰だかわからず逃げ出していたという。
すると
男子児童「あいつにこの前無視されたんだよ」「えッ?」
そんな、悪気無く相手を怒らせてしまうようなことを度々してしまっていた。
あすか「(人の顔が)その時はのっぺらぼうだとずっと思ってたから顔になのも付いてないってちっちゃい頃はずっと思ってたから」
自分も家族も発達障害に気付かないまま中学生に。
教科によって偏りがあったが知的障害はないため成績はよかった。

って表現をされると、知的障害がないタイプの発達障害者は全員勉強できるみたいに誤解されるじゃん。
迷惑だ
そのことが余計に発達障害を気づきにくくさせ、コミュニケーションがうまくできないあすかさんと周囲との溝は深まるばかり。
そして高校生のときに始まってしまったのがいじめ。
心ない落書きをされたりジャージを切られたりしたという。
だが彼女にとっては嫌われる心当たりが全くない。
あすか「何で?ああ?ッ」
小さい頃から続いたストレスが爆発し、自分で髪を引き抜いた。
現実から目を背けるため、顔を壁に打ちつけるなどの自傷行為が始まった。
当時を振り返った彼女のノートには

自分は何のために
ここにいるのかって
いつも思ってた。
みんなと同じことができなくて
できても、うまくいかなくて


高校卒業後、音楽教師を目指し国立・宮崎大学の芸術文化コースに入学。
ところが
新たな環境がストレスになったのか過呼吸の発作が襲うように。
病院を訪れた彼女に下ったのは解離性障害という診断。

岩波先生によると

解離性障害
強いストレスなどにより記憶や自分が誰かの認識が失われてしまう精神障害

自分を守るため防衛本能の一つとして起こり
あすかさんの幼い仕草や話し方は解離性障害によるものと考えられるという。


その後発達障害と判明。
これ(解離性障害)は長年のストレスが引き起こした2次障害だった。
彼女は学生時代ほとんど友人ができず、心を許せるのはピアノだけだった。
そんな学生時代のつらい経験をして以来、制服のように同じ恰好をした集まりがトラウマになってしまったという。
オーケストラとの初共演は過去を思い出してパニックにならないか心配。
だが同時にこんな期待も。
あすか「ずっとピアノをやってきて、舞台に出たら一人で何とかしないといけないのがピアノだって教えられてきて、それが舞台に人がいっぱいいたら変わるのかな?」


そしてコンサート前日。
5月6日 北海道 札幌

初めて合同練習を行うため北海道へ。
総勢20名の弦楽隊と初対面。
大勢の人に囲まれたあすかさんは顔を見ようとしない。
さらに、少し興奮状態に。
(鳥のように手をバタバタさせる)
やはり集団の中は苦手のようだ。
そして弦楽隊が曲を演奏すると異変が。
小刻みに震えている。
耳を塞ぎだした。
一体どうしたのか。
スタッフ「大きい?音。耳栓する?大丈夫?」
あすか「音が鳴って痛い。(音が)いっぱい来る」
不測の事態にリハーサルは一時中断。
ソロでピアノを演奏してきた彼女にとって、弦楽隊が演奏する音は体が異常に反応してしまったのか痛みに感じられたという。


この感覚を栗原類は(以前の番組のVTR)
栗原「野田さんと違うけど難聴じゃなくて、音の感覚過敏でもあるんですけど、普通の音が皆さんとは違う形で僕に伝わってきている。だから例えば家でテレビの音量が30だったはずが70とかに聞こえたりしてて、みんなでオーケストラで演奏するときもうるさい。耳を塞ぐ。ある意味僕も小さい頃よくお経を聞かされている時、自分にとっては刺激が強すぎる音だったりとかして、彼女の気持ちすごい分かるんです」


想像しなかった事態にオーケストラや指揮者もただ見守ることしかできない。
だがしばらくすると
あすか「パッ」
と言うと
自ら指揮者と話し始め練習再開。
すると緊張も取れた様子
その後、無事に合同練習は終わった。
指揮者「明日もよろしくお願いします」
あすか「明日もよろしくお願いします」
果たして明日の本番は乗り切れるのか?


そして翌日、会場は座席数2000席を超える札幌最大のコンサートホールKitara。
国内外から一流の演奏家たちが集まる日本屈指のホールとして知られている。
客席も埋まりコンサート開演。
この日のコンサートは総勢40名以上の演奏家達が集まる。
まずはフルオーケストラによる演奏。
このあとの弦楽隊との共演を前に、あすかさんはいつもより緊張しているように見えた。
40分後あすかさんの出番。
まずはソロでの演奏から。

「幻想即興曲」ショパン
緊張を乗り越えて一人の演奏を無事終えた。
あすか「野田あすかです。宮崎から来ました」
そしていよいよ弦楽隊が入場。
最後の曲として披露したのが
あすか「次は私が作ったピアノ曲の中から『哀しみの向こう』という曲を弾きます。悲しいことがあった時、それを乗り越えようと頑張ることも大切かも知れないけど、その悲しみにどっぷり浸かっていてもいつか光は見えてくる、そんな希望を込めた曲です。」
1年前に作ったオリジナル曲。

「哀しみの向こう」野田あすか


<期間限定公開>野田あすか作曲・演奏「哀しみの向こう」ノーカット版

コンサートでたくさんの人と演奏するのは初めてのこと。
前日は体の痛みを訴えていたが、この日は笑顔が見えた。
曲の終盤、涙をこらえているように見えた。
コンサートでの初めての涙。
指揮者「バッチリでしたね。ありがとうございました」
あすかさんの涙の訳は?
あすか「(演奏を)合わせられた時に、オケの人たちとおしゃべりができた気がして、感動した。人がいるから怖いって思ってたけど、音楽でおしゃべりできるなら、一人じゃない舞台もいい」
「また挑戦したい?」
「したい」
小さい頃から話し相手はピアノだけだったあすかさん。いくら一生懸命気を遣って、私が言葉を喋っても、一人の友達を作るのにすごく時間がかかって、ほとんどできなかったのに、オーケストラと(演奏が)合って、音楽鳴ったら一気に気を遣わなくても自分の心を素直に弾いたら、こんなに一気に友達ができるんだって、感動したの。ピアノをやってて本当によかった」

うん。勘違いだね。
オーケストラの人たちはそんなことで友達にならない。
発達障害のピアニスト野田あすか
この日苦手なことが一つなくなった。


栗原「たぶん野田さんのお父さんお母さんやピアノの先生の人達も、本当常に長い目で見守ってくれていたのが彼女が一つの試練を乗り越えられたキーの一つかなと」
中居「周りの方々、家族の理解は大事じゃないのかなと。」
室井佑月「親としては『自立』ってことと『いいお友達ができるといいな』って思いました。」
中居「類君も自分の進路とか自分がゆくゆくはどんなことをやっていきたいってことを」
栗原「昔からお芝居の仕事をやりたいとは母親に言ってて、母親も僕みたいな人はたぶん普通の会社員だとつとまりにくいってのもあったし。ただ『人の何倍も努力をして自分なりのやり方でしていくことはちゃんと覚えとけよ』って何度も何度も言われたので。自分の進路を考えてくれる、理解してくれる親御さんとか周りの環境も重要なんだなって改めて実感しました。」

「周りの環境も重要」っていうか「周りの環境が重要」かなと思うが。

山本「ここでもう一人、人生の進路を自ら見いだした一般の方のケースを紹介します。
アスペルガー症候群という発達障害がある15歳の少年がある一歩を踏み出しています。ご覧ください。」


群馬県桐生市の高台に立つ家に人だかりが。
発達障害(アスペルガー症候群)がある、まだ15歳の少年が高校には進学せず、ある店をオープンさせていた。
それはコーヒー豆の販売店。
店長はアスペルガー症候群がある岩野響くん(15歳)。
マスコミに取り上げられたこともあり、多い時は1000人以上が来店。
この日も60袋用意した豆は完売の盛況ぶり。
自宅の8畳の和室を父と共に改装し今年5月開店。

HORIZON LABO
11:00〜19:00 毎月1日〜7日のみ営業

その理由は響君が吟味して選んだ豆を自分で焙煎して用意しているため。
しかも営業日が近づくと
響「営業2日前には、朝の7時から夜の3時までここで焙煎していて」
鮮度にこだわり、直前に20時間焙煎。
母・岩野久美子(36歳)「でも本当に手首が取れちゃう」
母、久美子さんは発達障害の響くんをどうサポートしてきたのか?
自宅でデザインから手がける洋服の店(リップル洋品店)を営んでいる久美子さん。
長男の響くんは大きな音に過剰反応し、落ち着きを失う子供だったという。
その一方で物心ついた頃から同じ調味料でもメーカーの違いが分かるほど優れた味覚と嗅覚があることに気づいた。
小学校入学後授業中にフラフラ出歩いたりしていたため、先生から医師の診断を受けるように言われ小学校3年生の時、アスペルガー症候群と診断された。
診断を聞き、響君をサポートするためサラリーマンをしていた父は会社を辞め、妻の洋品店を手伝うことにしたという。
だが中学1年の10月から不登校に。
久美子「黒板の文字とかが見えないんですよね。それは視力が悪いとかではなくて、歪んで見えてしまう、文字が。(他の子と)一緒に授業受けてノートに写してとかがすごく難しかったんですよね。それが学校に通えなくなった一番の理由なんですけど。ノートを左から右に字を写すだけなのに、たった3行ぐらいの文字を写すのに、5〜6時間かかっちゃったりとかして」
結果彼は高校には進学しないことを選択。
両親は無理に学校に通わせず皿洗いや掃除などの家事を頼むことにした。
小さいことでもいいから「できる」を実感させ自信をつけさせたかった。
だが、食器洗いができるまでに一年かかった。
掃除も頼んでいるが細かいところが気になりいつまでも時間をかけているかと思えば、その後土をこぼしても気にしない。
きれい好きとはまた違うという。
久美子「本当に気になるポイントがよく分からない」
洗濯も担当だが
久美子「習慣になちゃえば必ず毎日毎日できるのに、逆にこの習慣をはずすのが今度とっても難しくて、雪の日も干しちゃうし、これが普通に会社とかに入ってれば『もうそれいいから先こっちやっちゃって』っていうのが仕事じゃないですか?やっぱり難しんですよ。自分の行動で他人が嫌な思いしたりして、いつも傷ついちゃうんですよ。そこがちょっと可哀想だなと思うんですけど」
中学2年の時、コーヒーについて独学で勉強し、店を持ちたいという響君を全力で応援。
100軒以上のカフェに連れて行った。
店のキャッチコピーは「ぼくができることから ぼくにしかできないことへ」。
家族に支えられ響君の挑戦は始まったばかりだ。


中居「すご〜い!やっぱり発達障害のあるお子さんの子育てって…」
岩波「非常に難しいと思うんですが、まず何よりもやっぱり親がご本人の発達障害の特徴に気づいてあげる。それをしないとただ本当に叱るだけになってしまって自尊感情がどんどん低下していくと。」

で?
叱られるだけで自尊感情なんて消滅した私達はどうすれば?
中居「だから発達障害がある方イコール何かすごい特別な才能があるっていうわけでは先生、ないんですね?
岩波「
もちろん天才といえるような方もいらっしゃいますが多くの方はそうではないですね。ある意味、発達障害の障害は特性とか個性にもなる。いいところを伸ばしてあげるとただそれは家族だけの問題じゃなくて社会の問題ですね。学校であり会社であり」中居「周りの方々の理解とか環境を整えるってことはね、今後大事になってくるんじゃないかと思いますけどね。特別編お送りしましたありがとうございました」

私が大昔に聞いた話(正しいかどうかは知らない)では、プロのピアニストってのは初見でも弾けないとダメだとのこと。
で、これがアマチュアだと初見では難しい箇所はゆっくり弾いちゃったりしてもいいみたいな。
そういう意味では、野田あすかさんはプロとして必要な能力に欠けるのかなと。
でもそれを補うだけの尋常ではない練習量ってことか。
うん。
「努力家だねぇ〜すごいねぇ〜」ですか?
違うよね?
それができるのは全て家族のお陰だよね?
後から出てきた岩野響さんも同様。
この子は味覚が非常に鋭敏で(過敏な人はよくいるけど、過敏なだけでは害にはなっても役には絶ちません)それを活かす形で仕事に結びつけて成功しているワケですが、家族のサポート無しでは成立しないよねぇ。
この子も野田あすかさんと同様、自分で家事全般をこなすという能力に乏しいようだし。

二人の例を見ていただいてご理解いただきたいことは、どんなにその障害者に生まれつきの「才能」のようなものがあったとしても、カネも手間も一切かけずに放置で「自分で勝手にやれ」って言って「商業ベースに乗れる」ような「才能」を発揮できるっていう可能性はゼロに近いってことで。
ゼロではないかも知れないけど、そこまでやれる人は発達障害があっても診断を受けずに生きている可能性大だと思う。
円周率を何百桁暗記できても、すべての鉄道の駅を暗記していても、それだけで「仕事」にするのは難しいでしょう?
発達障害者は全員でないまでも、普通の人にできないことができる人もいる。
でもそれが「仕事」として成立するレベルにできるかどうかは別問題。
そしてそこまで成功させるには周囲のサポートなしにできるものではないだろうっていう。

「哀しみの向こう」は↓にも集録されているそうです。

脳科学者が選んだやさしい気持ちになりたいときに聞く 心がホッとするCDブック (アスコムCDブックシリーズ)



posted by ひと at 14:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 発達障害 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月28日

【虫写真】繭を切る

営繭から一週間が経過いたしましたので!
繭を切って中身を出しますね!!!!
今回、かなりばらつきがあったんで、まだ幼虫のヤツまでいる状態だし、サナギになってないのもいるだろうと思うので、早めに繭を作ったヤツだけね。

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白い繭の皆さん。

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わりと小さ目な感じ。

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黄色い繭の皆さん。
片親は白い繭なのに、白い繭にはならないんだな。
黄色い繭の方が死亡率が高かった。
中で何匹かお亡くなりに。

posted by ひと at 19:24| Comment(0) | TrackBack(0) | カイコ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

カルディ カルディオリジナル パンダ レモンミルクプリン

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【オリジナル】パンダ レモンミルクプリン | 新商品情報 | カルディコーヒーファーム
さわやかなレモンの味わいをほんのりきかせた、ミルキーでぷるぷる食感のプリンです。
パックのまま冷蔵庫で冷やして固めればすぐお召し上がりいただけます。パックから出してとろ火で加熱後、お好みの型で固めても。


多分5月1日発売。
440円(税込)。
内容量358g。

前に杏仁豆腐のヤツがあったんで、人にあげるのにあれでいいかなと思って買いに行ったらこれが売っていた。
夏期限定発売らしい。
結局「こんな高いのあげるの勿体ないな」って思い直して自分で喰ったっていうね。

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思ったよりも黄色くない。
かなり薄い黄色。

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味は栃木のレモン牛乳っぽいかな?と思ったら、もっと甘さは控えめな感じ。
とても美味しいと思う。
口当たりは非常になめらか。
ただ、もうちょっとお求めやすいお値段になってくれたらなと思う。

フタバ食品 レモン牛乳アイスバー マルチ 6本×8箱



posted by ひと at 19:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月26日

モンテール ながーいチョコクレープ

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お知らせ: 土用丑の日 催事商品のお知らせ | 株式会社モンテール
7月22日(土)〜25日(火)までの間、土用丑の日に向けた
「ながーいチョコエクレア」「ながーいチョコクレープ」を発売します。
"うなぎエキス"入りチョコがたっぷりの、まるで"うなぎ"のような見た目のスイーツです。
チョコクリームと自家製ベルギーチョコペーストの2層仕立て。
クリームとペーストには、隠し味にうなぎエキスをブレンドしています。


スーパーで147円(税別)で購入。
熱量216kcal。

今日買ったのだが発売は昨日までか。
昨日入荷したヤツの売れ残りってことかな。
だったらもっと安くしてくれればよかったのに。
「ながーいチョコクレープ」の方を買ったが「ながーいチョコエクレア」も一緒に売っていた。
よっぽど両方買おうかと思ったけど、ちょっといいお値段だったんで一個だけにしといた。

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長い形状はしているけど「うなぎ」のようかと言われると全く。
外側はチョコ生地のクレープ。
中にチョコクリームが入っていて、更にその真ん中に自家製チョコペーストとやら。
で、何と!「うなぎエキス入り」なのだが、別段ウナギっぽい味がするワケでもなく。
味はチョコ味のクレープだねっていう。
クレープだからこんなもんなんだろうけど、長いけど薄くて値段のワリには喰い足りねぇな・・・って感じでした。

以前はコンビニで土用の丑の日向けのウナギの形のパンとか売ってたけど、今年は聞かないねぇ。
やめちゃったのかな。



posted by ひと at 19:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月25日

放送大学で発達障害関連の放送があります

前と同じでカリキュラムに登場するだけなんだけど一応ご紹介。

教育の最新事情 第6回「子どもの発達障害と特別支援教育」 
7月27日 (木) 10:30 〜 11:15
7月28日 (金) 21:30 〜 22:15


posted by ひと at 19:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 発達障害 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

【虫写真】繭が黄色い

終齢になるのがだいぶ遅かったのもいるから、見た目は熟蚕っぽくてもまだ桑の葉を食べているものも何匹かいる。
半数以上はすでに営繭に入ったけど。
ネットごしに見ても繭の色が違うなってのはわかっていたけど、出して見て改めてずいぶん黄色いなと。

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こちらがF2で両親ともに白い繭のカイコのみなさん。
もちろん遺伝的に白い繭しか作らないので、全部真っ白い繭。

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こちらが親の一方が白い繭でもう一方が黄色い繭の一代交雑種のみなさん。
多少、色にばらつきはあるが、かなり黄色い。
一個だけ白っぽいのがあったけど、桑の葉を食べる期間が短かったかも知れず。
終齢になってから桑の葉に切り換えたからね。
もうちょっと早めの方が多分色はしっかり出る。

数日後には繭を切って中のサナギを出さなければなと思うが。
今回は何しろ数が少ないからな。
途中で死ぬのも多かったし。

posted by ひと at 08:47| Comment(0) | TrackBack(0) | カイコ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月24日

NHKあさイチ シリーズ発達障害 “ほかの子と違う?” 子育ての悩み

今朝テレビでやってたヤツ。
では、リクエストにお応えしまして、取り上げることにします。

シリーズ発達障害 “ほかの子と違う?” 子育ての悩み|NHKあさイチ
今回は子育ての話のみ。
私達には何ら参考になるような部分もなく。
まるで「大人の発達障害」である私達が存在していないかのように。

瀬田リポーター「今日はこれまでの放送を通じて特に多くの視聴者の方から寄せられた発達障害の子育ての悩みです。発達障害の子育てをしている親御さんはもちろんのこと、周りの人からそうした子どもが何を悩んでいて困っているのか、どう接したらいいのか助けになりたいという思いから知りたいという声もたくさん寄せられました。今回、発達障害のお子さんを育てているご家族に3日間密着させてもらってありのままの姿を見せていただきました。」

番組では古山(こやま)さん一家を取材。
発達障害と診断されているのは長女の初華(ういか)ちゃん(小学6年)。
そして、長男の朔也君(小学3年)。
2人とも、地元の学校の特別支援学級に通っている。
瀬田「あれですね、こうちょっとしかご一緒してないですけどいわゆる発達障害っていわれる、何かそういうものを感じることはほぼないですね。ちょっと元気な女の子と男の子という感じで」
お邪魔したこの日は、ほかの子と特に違っているようには見えない。


2日目。
午後、母親の真紀子さん(37歳)が子どもたちと帰ってきた。
初華ちゃんは、帰宅後すぐに宿題をやる約束になっていたが、直前に見た友達のゲームが欲しくなりぐずりだしてしまう。
ゲームのことで頭がいっぱいになり、なかなか宿題に取りかからない。
真紀子「『何か願いをかなえてもらわないと』みたいなモードになっていると思うので、自分で切り替えて戻ってくるというのはないですね。」


気持ちの切り替えが苦手
これは、発達障害の人によく見られる特性の1つ。

真紀子さんはひとまず初華ちゃんを落ち着かせようとする。
20分間ゲームをしたら気持ちを切り替えて宿題をやることを約束した。
約束の20分がたったのだが「おなかすいた〜」。
全く宿題をやろうとしない。
それに対して真紀子さんは落ち着いて説得に当たる。
結局、宿題に取りかかるまで50分近くかかった。
初華ちゃんは、勉強だけでなく、ごはんや着替えなど、何をするにも切り替えが苦手で時間がかかってしまう。
さらにこの時、外に遊びに行っていた弟の朔也君がうまく友達の輪に入れず帰ってきた。
朔也君は感情のコントロールが苦手で、よくパニックを起こしてしまう。
真紀子さんは、時間をかけて落ち着かせる。
真紀子「今日はまだ、一回一回のグズグズが浅い方で。毎日この繰り返し」


このお母さんはこうやって、子供がぐずったりするたびにいちいち丁寧に時間をかけて対応されているのだなと。
それは素晴らしいことなのかも知れないが、そんなことをやっている余裕がある母親って世の中に一体どれぐらいいるんだろう?
子供が発達障害だからって理由だけで、それを必ずやらされるのであれば本当に発達障害者なんてこの世からいなくなって欲しいと思われても仕方がないかなと思う。
とても精神的にも経済的にも時間的にも余裕のあるご家庭なのだなという感じ。
見ていて特殊例であると感じる。
(個人の感想です)

3日目の朝。
初華ちゃんは起きてすぐに学校に行きたくないと訴え始めた。
真紀子さんが学校に行くよう何度も説得するが全く聞く耳を持たない。
こうしたことはたびたびある。
結局この日は学校を休み家で勉強することになった。
しかし初華ちゃん大好きなゲームを始めてしまう。
真紀子さんは、「学校を休んでゲームするのはいけない」と厳しく注意する。
真紀子「(学校を)休んでママと勉強するなら何でもしていいというのは違わない?」「初華ちゃんは6年生なんだから」
初華「『初華は6年生だから』っていつもそう。だから嫌なんだよ!」
ギャン泣きする初華ちゃん。
こうなると何を言っても聞いてくれないのでノートにメッセージを書く真紀子さん。
初華ちゃんは部屋を出て行く。
ノートには真紀子さんからのメッセージ。
「ママはういちゃんのことが大好き。いつも味方だよ!落ち着いて戻ってきてくれるのを待っているよ」
真紀子「本当は言いたいことは山ほどあるけど。今多分一人で『この世の終わりだ』ぐらいな気持ちだと思うんですよ。『ママがわかってくれなかった』『ママが私からゲームを取り上げた』『こんなに苦しいのに敵になった』と思っていると思うので『敵ではない』『味方だよ』『大好きなんだよ』『待ってるよ』ということだけを伝えて」
それから数分後、初華ちゃんの部屋から物音が。
メッセージには「うそだ、まってないくせに」と書かれている。
真紀子さん「これがあの子の心の叫びなんだろうなと思うんですけど、今日は返事を書いてきてくれただけハナマル」

発達障害の子どもと向き合う日々。
真紀子さんは毎日が試行錯誤だと言う。
真紀子「普通の6年生の子と比べると『なんで?』と思うこともあるし、周りとやっぱり比べてしまうとしんどくなるし『よし、これで完璧。これで行こう』というのがまだ見いだせていない感じですね」


この子はちゃんとした「療育」を何年も受けている。
にもかかわらずこのレベル。
うん。
本当にこれでいいのか?と見ていて思う。
もしかして、以前は更に重篤な状況だったのかも知れない。
今はとても改善してこのレベルになったのかも知れない。
それは私にはわからないのだが、本当にこれで大丈夫か?と見ていて思った。
この子は私と違って早期に発達障害であることがわかったので、それに対応したサポートを受けているのだろう。
結果私のように「物心ついた時から周り中から非難されまくる」という経験をしていないのだろう。
だからこんなふうになっちゃってんのかな?って感じた。
私は非難しかされないし、味方は一人もいなかった。
だからずっと四十年以上も「自分に非がある」って思いこまされてきた。
だからこそ、無理に無理を重ねて自分を捻じ曲げて「普通の人のように行動する」ということを自分で自分に課してきた。
それがしんどすぎて、現在社会生活を送っていないワケではあるから「それでいいのか?」って訊かれるといいとは答えられないけど、でもこの子のように「自分に非がある」って思わずにいると、自分の行動を捻じ曲げる力はあまり発生しないのかな?という感じがした。

有働アナウンサー「お二人は子育てをしていますが、いかがですか?」
浜島直子「子どもをただ、甘やかしているだけではないのか悩みますよね。これはしつけなのか何なのか境界線が自分の中で分からないからすごく悩むし。だけど今のお母さんが本当に自分の感情よりもきちんとその子の立場に立って物が言えている今の状況にたどりつくまでの苦しみというか悩みというか葛藤が本当に涙が出そうです。」
前川泰之「ちょっと見ていて自分自身を反省してしまうというか子供の程度の差はあれ、気持ちが切り替えられないとか欲しいものが欲しくなったら止まらないというのはうちでもあることだし。そういうときに、きつく叱ってしまうことが多いんです。あのお母さんは、そのときの引き出しというか対応策をすごく持っていらっしゃるからあれだけ寛容に時間をかけて大きく待っていられるというのはすごいなと思います。」
瀬田「すべてが試行錯誤の中でいろいろ試して『これはダメだったけどこれはいいんじゃないか』と試した結果が今なんです。それでも悩むことがあるとおっしゃっていました。同じように悩んで誰にも言えずに苦しんでいるお母さんが1人でもいるのであれば自分を見て同じことで悩んでいる人はたくさんいるということを知ってほしいということで今回、入り込んだ取材にご協力いただきました。ありがとうございます。」


発達障害の家族支援にも詳しい鳥取大学大学院教授・井上雅彦
「すごいと思いました。やっぱり待つということは大変ですよね。つい感情的になってしまうというのが普通の子育てだと思うんですが、よくあそこで字を書いたりして。しかも、言いたいことはいっぱいあると思うんですがシンプルに伝わるように『待っているよ』というメッセージだけを伝えるというのはすごいと思います。」
柳澤「ああいうふうになるまでには相当時間をかけなきゃダメですよね」。
井ノ原「小学校6年生までの12年間、試行錯誤してこられたと思いますよね。お母さんご自身の小学校6年生ぐらいの感情と重ね合わせてもちょっと違ってくるんだと思うんですよね。『私だったら小6のときはこれぐらいのことをしていたな』と思うんでしょうけれど。最初見たときはこれくらいだったら楽しそうにやっているなと思ったんですが、やっぱり外からカメラやスタッフが来たとしても状態が変わらないというか意識はしないじゃないですか。いつものような感じのふるまいだったら。お母さんは相当いろんなことをやってきたんだなと思います。大変だろうなと思いますね。」


発達障害は大きく三つに分かれる。
・ASD(自閉スペクトラム症)
  コミュニケーションが苦手・こだわりが強い
・ADHD(注意欠如・多動症)
  不注意・落ち着きがない
・LD(学習障害)
  読み書きが苦手・計算が苦手

いろんな特性を持っている人もいれば例えば、こだわりが強いという特性と不注意という特性が極めて強かったり出方は人によってさまざま。

瀬田「それを踏まえたうえで子どもの発達障害を考えたときにはどういう特徴があるんでしょうか。」
井上「先ほどのVTRにもありましたが子どもさんなので自分の気持ちをうまく表現できなくて感情や行動でストレートに出てしまうことがあります。それで周りの大人が戸惑ったり対応に困ってしまう。あるいは、わがままというような形で捉えられることも多いと思います。
井ノ原「今まで『あさイチ』やNHKスペシャルで発達障害について伝えてきましたが、何度も言われているのは『人を困らせる子どもたちがいちばん困っている』ということを大前提として話を進めていきたいというかこの子どもたちがいちばん困っている家族たちも大変だということですよね。」
瀬田「出方がさまざまとお伝えしましたが、古山さん以外にも3人のお母さんにお話を伺いました。そこでもさまざま悩みが見えてきました。」


皆さん、実際どんなことに困っていますか?
高1男子の母親 Aさん(40代)
「(小さいときは)とにかくどこか行っちゃうすぐ。ヒモが欲しい。特に怖かったのが駅とか空港。「つかまってなさい」と言ってないとどこかへ行っちゃう」
小3男子の母親 Bさん(30代)
「車が来ていても自分が気になるものがあったら『ワ〜ッ』と行っちゃうし、みんなで外で遊んでいて『もう教室に入る時間です』と言われてもドアを閉められちゃっても一人で砂場で遊んでいたりしている。」
小3男子の母親 Cさん(30代)
「集中度が高いときってすごい」
Aさん「夢中になると何にも入らない。真夏、家に帰ってきて、室温が40℃ぐらいの中、テレビ見てたり。怖かった。『すぐ(窓を)開けて!』みたいな。冷蔵庫がパカーンと全部開けっ放し。全部ダメになったこともありました。」
こうした困ったことを周りの人になかなか理解してもらえない。
それも悩みの1つ。
Cさん「健常のお子さんを持つお母さんと話すと、やっぱり程度が違う。困る程度が」
Bさん「『うちの子の方が困る程度は高いな』と思って話を聞いている」
Aさん「『おもちゃを買って』とだだをこねられて大変だったと話を聞いても『うちの子、床に頭を打ちつけて血を流してますけどお宅あります?そういうことが』」
Cさん「困るレベルが高い」


井ノ原「こういう座談会なんかができる場がないということですね。」
柳澤「現実は孤立しているイメージですかね。」
浜島「SNSを使っていたり、ママたちのネットワークでお互い意見を言う場面がありますが、でも今まで悩みだったことを今のように打ち明け合ったりするだけで軽くなってしまう。お互い言うだけでも救われますよね。」


発達障害 子育ての悩み
・片づけられない
・忘れ物が多い
・じっとしていられない
・宿題をやろうとしない
・学校に行きたがらない


井ノ原「あそこに書いてあることを見て『子供はこれぐらいあるよな』と思ってしまうけれど、程度が違う。しかもそれが毎日となると井上さんもVTR中に言っていましたが毎日だったら大変ですよね。」
有働「質問が来ています。『こうしたこととわがままとの違いは発達障害の場合どう違うんですか』という質問が来ているんですが」
井上「『わがままと障害との線引きはどこでしますか』と聞かれますが厳密に『どこですか?』と聞かれても難しいんです。しなければいけないのはどうやって工夫をすれば、この子どもの努力がちゃんと報われるのか、一生懸命頑張ろうとしているのか周りがどう対応するのか工夫するのか、というところに目を向けるほうがいいと思います。」
有働「わがままかどうかと識別をすることではなくて。」
井上「もちろん程度の問題はありますけどね。」
柳澤「程度というとどういうことですか?」
瀬田「1つ言えるのは具体的に分かりやすいのは程度。「片づけられない」ということです。子供は誰しも苦手とか好きじゃないということがありますが『片づけたい』という意識はあるのに片づけ方が分からなくて、結果的に片づけられないということです。見ているだけでは分からないんですね。起きている現象は一緒ですがプロセスが違うということです。『頻度』ということでいうと忘れ物が多い毎日言っても忘れてしまうということであったり、『学校からあれを持って帰ってくる』ということを直前に先生から言われないと忘れてしまう。そのぐらいの頻度ということです。分かっているけれどできないということですね。そういった状態だからこそ孤立してしまうお母さんたちがいることが分かって、どう私たちが関わっていけばいいのか、実際に発達障害のお子さんを育てていて、『親の会』の会長を務めている上野景子さんに伺っていきます。上野さんは周りのお母さんたちとのかかわり方をどうしてもらえればいいと思いますか?」
上野「私は確かに発達障害の子の親なんですが、皆さんかなり構えて話をされます。距離があって、ここの部分に触れてはいけないとか。そういうのがもっと自然に話してもらえるとうれしいんです。例えば、私がうれしかったのは『今日は暑いね』とか『たまにお茶をしよう』とかそういう会話がすごくうれしくて、常に『発達障害児の親』と見られるのがとても嫌です。『普通に』というのは難しいんですが普通に接してほしいんです。」
有働「逆にこういうことを言われたりされたりすると困ったり嫌だったということはありますか?」
上野「確かに毎日大変な日々を送っているので『大変だね』というねぎらいのことばはうれしいことはうれしいんですが会うたびに『大変だね』『つらいね』『私が上野さんだったら死んじゃう』とか。『じゃあ私は死ななくちゃいけないのかしら?』とか。向こうはよかれと思って言っているんですが否定的なことばかり言われると私もつらい思いをします。どんどん沈んでいきます。」
柳澤「発達障害のことを分からない周辺の人から発達障害はどうなのか、細かく聞かれるというのはどうですか?」
上野「とてもうれしいです。理解してもらえるのはうれしいです。ただいちばん嫌なのは同情で終わってしまうことです。理解してくれるという立場で聞いてくれるんだったら私も『こういうことをしてほしい』『こういうことはやめてほしい』と具体的に話せます。」
瀬田「先ほど座談会でも皆さんに同じことを伺いましたが言われて嫌だったのは『かわいそう』という言葉です。『かわいそうではない、私も子どももかわいそうではない大変さはあるけれども前を向いていることを知ってほしい』ということと『質問はぜひしてほしい』と仰っていました。」
有働「上野さん、周りのお母さんに伝えるときはどういうふうに伝えていますか?どのぐらいの範囲の方に。」
上野「自分からすごく距離がある人には上手に伝えられます。身近になるにしたがって身内にはなかなかうまく伝えられません。やっぱり難しいです。なかなか理解されません。」
前川「近い人のほうが『それはしつけが足りないからじゃないの?』って言いがちかもしれませんね。しかも気になる部分ってどの家庭でもあるから逆にそれが理解につながらないみたいなところがあるような気がします。『うちの子どももそんなところがあるよ』ねって。」
瀬田「座談会でお話を伺っても学校で子供たちの友達の親にどう伝えるかというのは難しいところがあるということでした。もし、子供たちが迷惑をかけているのであれば言わなければいけないけれども、どこまで言うかいろんな線引きが難しいということでした。」
井ノ原「子供たちの親に伝えて親がその子供たちに家庭でどう伝えたらうまくいくのか分からないですもんね。下手に伝えてしまったら子供たちの間だけで何が起こるか分からないですしね。心配があります。」
瀬田「伝えなくても大丈夫な環境で子供が育っているのであれば『伝えない』という選択肢も持っているということを仰っていました。そこはすごく慎重に一番考えなければいけないと仰っていました。」


当事者から。
福井県のお母さん(30代)
「私も小学2年の子どもがいます。ADHDと診断されました。気になるのは学校の先生への理解です。わがままだと言われてなかなか理解されません。何度かお話ししても届かないのが現状です。」


有働「学校側の理解もばらばらですか?」
上野「先生の姿勢が全部出ますからね。私たち親も『発達障害です』とそのひと言で伝えるのではなくて『うちの子どもは興味があることにはとことん熱心に取り組みます』とか『ちょっと落ち着きがない』とか。『でも繊細で優しくて純粋な子どもです』とか具体的に一つ一つの症状を伝えると先生も分かってくれます。『発達障害です』とひと言でくくらないほうがいいかもしれません。」
瀬田「そうなってくると親がわが子が今、『何に困っているのか』『どういう障害なのか』ということを受け入れる必要があります。そこにも大きな深い悩みがありました。先ほどの古山さんにそのあたりを伺ってきました。」


真紀子さんが、初華ちゃんの育てにくさを感じたのは生まれてすぐ。
布団に置くとすぐに泣きだしてしまい一日中だっこしていないといけなかった。
ただ、初めての子育てだったこともありみんなそうなのかなと思っていた。
真紀子「3歳ぐらいにはかんしゃくも激しいし、みんなと同じ感じに遊べないし、同じところにいられない。走って出てばっかり。『私の育て方が悪いのかな?』というふうに(気持ちが)落ちていってて」
そこで、周囲のママ友や夫に相談。
しかし、返ってきたのは「大丈夫だよ」「なんとかなるよ」という言葉ばかり。
真紀子「本当に善意の励ましだった。悪気が全くなく良かれと思って『全然大丈夫だよ』と言ってくれたけど、私の中で全然大丈夫じゃなかったので、そのズレがしんどかったですね」
追い詰められた真紀子さんは4歳になった初華ちゃんを連れ思い切って病院へ行くことにした。
真紀子「『何なんだろう、この育てにくさ』という原因がわかって楽になれたらいいなという感じで受診をして『ああ、障害なんだ』というショックはもちろんありましたけどそれを何十倍も上回るぐらいホッとしたんです。」


一方、夫の丈朗さん(43歳)はその診断を受け入れることがすぐにはできなかった。
丈朗「(娘の)どんなところが?どこがそう診断された原因なのか?どこが違うという感じ。他の子と比べて。」
病院に娘を連れて行ったことは本当によかったのか。
真紀子さんの心の中では新たな葛藤が生まれた。
真紀子「もしかして障害者のレッテルを貼ったのは私なのかなと思って、私が病院に行く、検査を受ける全部私が一人で決めて連れていった。結局私の強い希望で」
最初の診察から2年後、真紀子さんは改めて詳しい検査を受けに行くことにした。
真紀子「もっと細かい数値が出る検査で発達の凸凹がすごくあるという結果が出たんですね。『ああ、そうなんだな』とやっと納得させられることができたというか」
それから6年。
今も、整理しきれない気持ちを抱えながら、夫婦で手探りの子育てが続いている。
丈朗「どこまでが発達障害の特性なのか(本人の)甘えなのか切り分けが難しい。個人によっても個性の部分に入るのかどうかの難しいところがある。このまま先々、『大きな子供』になっちゃいそうな気がして。それはちょっと不安がありますね。」


うん。
私もお父さんの意見に一票。
このままでは非常に先が心配だなと思う。

柳澤「発達障害だと診断されてお母さんは『ほっとした』と。自分に置き換えたら発達障害でなかったと聞いたらほっとするんだけどそれを障害と言われてほっとしたというのはどういうふうに受け止めていいのか。」
浜島「それほど日常がすごく大変だったんだと思います。」
上野「診断を受けるまでは自分を責めてしつけができない親だとか母親失格だと周りからかなり責められました。自分でもそうなのかなと思ったんですけど診断を受けたときに『決して、しつけが原因ではありません。誰が育ててもこういう子になります』と言われてほっとしたんです。」
前川「そこでスタートラインに立てるみたいなことですかね」
上野「そのあとに情報を集めればいいわけなんです。」
井ノ原「それで切り替えていけたんですね。」
柳澤「ここでお話しになって『2年ぐらいかかっていますよね』と言っていましたね。」
井上「いったん受け入れても納得するまで、2年ぐらいかかったとおっしゃっていたと思います。納得して前向きな気持ちになるまで、それぞれ時間が必要な方もいらっしゃると思います。」
浜島「子育てってそれぞれ悩みがあるじゃないですか。どの生活の態度を見て、どのタイミングで病院に連れて行けばいいんですか?」
井上「いろんなきっかけで皆さん専門機関に行かれたり病院に行かれたりだと思います。地域によってもすぐに診てもらえる病院があったり相談できるところが身近にないところがあります。まずは、保育園、幼稚園の先生だったり、学校の先生だったり、とにかく1人で抱え込まずに身近に相談できるところに行っていただきたいと思います。」
有働「質問もきています。『どういう病院でどういうふうに診断を受けるのか。どこに行けばいいですか?』という質問です。」
井上「小児科が小さいお子さんの場合は中心になると思います。その中でも専門医の方がいらっしゃるんですね。ネットで探すとそういう専門医の方が検索できたりするところもあります。まず、そこまでいかなくても身近にあるところで最初に相談していただけるのがいちばんいいと思います。」
柳澤「発達障害は病院に行って治療すれば治るものなんですか?」
井上「障害自体は今の医療とかそういうものでは完全に治すことは難しいといわれていますが、一つ一つの片づけられないとか忘れ物が多いとかじっとしていられないという一つ一つの行動については周りが理解して工夫をしていくことによって改善できたりします。」
柳澤「片づけられないって「程度」とか「頻度」ってありますよね、横に。程度が緩和されたり頻度が減ってくるそういう改善ということは期待できるんですか?」
井上「そうですね。片づける方法を例えばスモールステップで教えるとか、片づけるというのは絵に描いて『こんな感じになったときに片づけるんだよ』とかしまう場所を指定してあげるとか、ちょっとした工夫や支援で片づけ方がスムーズにできるようになるということがあると思います。」
前川「善意の励ましと出てきて、僕も同じことをしてしまったことがあって、友達の家庭の長男が軽度の自閉症で友達よりも対応が遅れちゃうことがあるんです。小学校に入るときに養護学級に行くのか通常の学級に行くのか迷ったときに、すごいかわいいし、見ていても普通だから『全然大丈夫じゃない?』と言ったときに『それは一緒に住んでいる私たちじゃないと分からない』と言われたんです。そこで『軽はずみなことを言っちゃったかな』と思って周りから見ている人たちも『困っている家族がある』ということを、柔軟に受け止めるものを持っていないといけないなとすごく感じます。」
井ノ原「みんながこれを考えていってだからといってことばを選びながら話すのはすごく大変じゃないですか。『どうやったら普通に会話できるのかな』と考えるときなのかなと思います。」


瀬田「取材させていただいた古山さんなんですが下ばかり向いているわけではなくむしろ前を向いています。
それは子供たちの将来を考えてのことなんですが、実際に困っていることにどう手助けしているのか、最新の古山さんの工夫をご覧いただきます。」


発達障害の子を育てる真紀子さん。
子供たちのためにさまざまな工夫をしている。

持ちものボード
子どもたちが持っていくものを自分でチェックできるようにしている。
真紀子「将来一人で生きていくためのステップアップになったらいいなという感じですね」
真紀子さんが手作りした生活をサポートするグッズはほかにも。

スケジュールボード
ごはんや着替えなど、一日の流れを目で見えるようにしたもの。
先の見通しを立てるのが苦手な子どもたちでも、これを見ると次に何をしたらいいのか迷わずに済む。

自由時間ボード
自由時間の過ごし方はこのボードで考える。
何分間、どんなことをするのか自分で決めて気持ちを切り替えやすくする。


しかし、それでもうまくいかずパニックを起こしてしまうこともしばしば。
真紀子「切り替えてほしいんでしょ?だっこしてって素直に言ったらいいのに。(娘が)『今日は私は私なりに頑張ったのにそこをもっと認めて欲しい』というか」
真紀子さんは子どもたちがうまくできなかったときも努力したことを認め、抱きしめることにしている。
真紀子「失敗したり、しんどくなったりする経験はいっぱいあるけれど、でも『君は生きてるだけですばらしい』『別に何もしなくても生きてるだけでいいよ』という土台さえ作れていれば自己否定に繋がらないと思う。多少周りの目は気になりますけど、それが私があの子にしてあげられることだと思うので。」


私はそういう経験がないので全くわからない。
母親にこういう対応をしてもらえば、私と違って「自己肯定感」とか持つことができるのかな?とも思うが、この子の現状を考えると、これで「自己肯定感」を持っても仕方ないんじゃないか?って思ってしまうのだが。
やたらと定型発達者たちは「自尊心が低い」とか言って私達を叩きまくるけど、それってそんなに大切なものなのかな?
持ったことがないからそれの重要性が全くわからない。

浜島「すばらしい。誰よりも何よりもお母さんからの承認欲求、認めてもらいたいですよね。」
瀬田「紹介しただけじゃなく至る所に工夫があって、すべてお母さんの手作りなんです。お子さんたちは、そこにも今も気付いているでしょうし、今後も感じるものがあるんじゃないかなとお会いして思いました。」
柳澤「発達障害だけに限らず、普通の子どもの向き合い方の大切なものが全部あるような気がします。」


「承認欲求」も私にないものの一つだな。
あった方がいいの?
でもやたらと承認欲求ばかりの人も叩くでしょ?

視聴者からのFAX
「古山さんご家族の日常を見させていただきありがたく思いました。発達障害が話題になることが増えてどの親も自分の子どもはどうなのか発達障害とはどういうことなのか知りたいことだらけでした。胸がギュッとしましたありがとうございます。」

質問
「中1の息子が発達障害の診断を受ける予定です。症状も軽いので今まで普通学級できましたが大きくなるにつれて周りとの差など困ることが増えてきて学校から診断を勧められました。本人は思春期で難しいときなので自分は発達障害じゃないから病院に行かないと言っています。自分では診断を受けてほしいんですがどう説得すればいいでしょうか」


上野「難しいですね。うちの息子は小学校1年のときに行ったので親が連れて行ったんですが思春期になるとなかなか難しくて。ただ周囲と自分とのずれが生じて本人が苦しんでいるようだったら、ずれが楽になるんじゃないかということで病院に、行ってみようかとそういう働きかけがいいのかなと思いますがいろいろケースがあるので難しいです。」
井上「本人が自分の困ったところしんどさをお父さんお母さんと話し合って納得して病院に行ったほうがいいのかなと思います。」


視聴者からのメッセージ
「このような子育ての悩みはお父さんも同じようにあります。お母さん前提での話は同じ子育てをしている親としてお父さんはより孤立します。」
「今日初めて知って、隣の家がそうなんだけど、やっと理解しました」


今回の内容、ネット上ではあまり評判が芳しくなく。
「普通の子供だってこんなことあるだろ!」的な。
そしてそういう意見を目にして、更に追い詰められる発達障害者とその親。
今回の内容は私には無関係な内容だったんで、私には何とも言えないけど、多少理解が深まった(定型発達者の子育てよりも大変そうだといった理解)という人もいるだろうし「これが発達障害ならかなりの割合の子供が発達障害だ」みたいな見方もあるようだし。
個人的には、主に取り上げられていた小学校六年生の女の子の将来が非常に心配だなと。
これだと中学校でも特別支援学級だろうし、そうなるともう普通の学校に上がって普通に就職してみたいな道は絶たれるのではないかとか。
そういうのが一切絶たれなければ幸せかというと、絶たれなかった自分が今現在、全く救われていないので、「その子にとってどういう状況が最もよいか」ってのはわからんワケで。
健常者と変わらない生活を送れるようになるのが、その子にとって幸せとは限らないのでね。
難しすぎる問題で。

posted by ひと at 21:14| Comment(2) | TrackBack(0) | 発達障害 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年2月13〜24日◆心はすべて数学である(後編)

これの続きです。

全文表示 | 将棋スマホ不正指摘に「待った」 「出場停止」三浦九段は疑惑を否定 : J-CASTニュース
スマホとナビというものは「すごいなぁ」と思う武田先生。
感動する武田先生。
誰かが一回やっておくと「それは全ての人に使い回しができる知識となって残る」ということ。

現代数学は今、カオスの問題に直面し、数学者はこのカオスと格闘している。
カオスとは何か?
それは「要素」は二つの軌道がまじりあっていること。

 このカオス的な軌道の集合がもっている意味とは、その集合の中に加算無限個の周期解(周期的な運動)と非加算無限個の非周期解(非周期的な運動)があるということです。(70頁)

何か「バカじゃ使え無い」みたいな感じがしていい。
「それはいわゆる加算無限個の問題でしょ?」とかって東大の学生さんで話しているような感じがする。

このカオスの問題は最近、脳と心の関係にそっくりであるということが発見されたという。
ニューロンというものの集合体が脳。
ゼロか1かでこの脳の複雑な動きをしている。
計算機もそう。
コンピューターも基本は「0」「1」。
「ある」か「ない」か、それだけ。
ところが、その「脳に心が宿っている」ということは「脳も実は心があるゆえにカオスなんだ」と。
数学的には脳が心を表現していると同時に、心が脳を表現しているという等式の定理が発見された。
「逆もまた真」だったのだ。

 心が脳を表現している──。そう考える立場から行われている実験の一つにバイオフィードバック(生体自己制御)があります。−中略−例えば血圧を下げることを考えてみましょう。血圧を意識的に下げたいと考えたとき、「血圧よ、下がれ!」と思っただけでは血圧は下がりません。−中略−ところが、血圧計で測って現在の血圧の状態が絶えずモニターできるようにしておくと、血圧を上げたり下げたりできるようになるのです。意識で血圧をコントロールできる、これをバイオフィードバックといいます。(81頁)

これをやってみている武田先生。
人間ドッグでお医者さんに迷惑をかけている。
白衣高血圧。
白衣を見ると血圧が上がる。
この間先生から「もういい加減あたしたちに慣れて下さいよ」と言われた。
血圧を測って持っていく数値と、病院で測るのとでは50以上違う。
やっぱり(白衣を)見ただけで緊張する。
入るだけで嫌だ。
ずっと「また高く出るんじゃないかなぁ。また高く出るんじゃないかなぁ」。
武田先生は慌てるタイプなので「ちょっとシャツをめくって下さい」と言われるとジジイなので厚着している。
全部脱いで裸の腕を出すだけで「ハァハァハァ・・・」となっている。
先生も時間がないだろうから、ちょっと急がないと悪いと思ってしまう。
その病院のせいではないのだろうが椅子(のキャスター)が固い。
椅子のコロコロの滑りが悪くて、前に行かないからケツで押しながら行くので「ハァハァハァ・・・」ともう(息が)はずんでしまう。
それで(血圧計を測る時の)「シュッシュッシュッ・・・」という音がダメ。
先生が心配そうに「低く出るといけどね」とか言うと「高くなるんじゃないかなぁ」と「ええ?180!!」とかって言われるともうダメ。
この間やっぱり先生から「慣れて欲しいな、私たちに」と言われて「先生のこと俺、好きなんですけどね」とカラッカラの声で言ったのだが「まあ、冗談はそのくらいにしときましょう」と言われてしまった。
本当に何もうまくいかない。

はっきりしていることは、血圧は「意識」によってコントロールできる。
これは血圧だけではなくて、血流というものが目に見えるんだったらば意識下でコントロールできる。
心拍数とか血圧とか血流とか。
これはなぜかというと心を動かす「非加算無限個」で変えることができる。
つまり「心で脳を変えることができる」。
このことが発見された故にこの本のタイトルが「心は数学である」という。

「1」という単位のニューロンで、その集合体でできた「脳」というものはこれは「加算無限個」なわけだから「非加算無限個」の心で動かすことができる。
これは今、始まったばかりの研究分野であり、本人が一所懸命祈るワリには武田先生の血圧も下がっていない。
しかし科学として「それは可能である」ということは「定理が発見された」ということ。
「希望そのものが病を」という可能性が科学あるいは医学の中にちゃんとあるそうだ。

 ノーベル賞(物理学賞と科学賞)のメダルの裏には二人の女神が刻印されています。自然の女神はベールをかぶっていて顔が見えない、科学の女神、スキエンティアはそのベールをあげて自然の女神をのぞき見ている。つまり自然の女神のベールをはがそうとするのが、自然の理を解き明かそうとするのが自然科学者だというわけですが、朝永振一郎さんは、「そういうぶきっちょなことをしてはいけない」「ベールの上からでも素顔がわかる科学というものがあるのではないか」と考え続けました。そして彼は亡くなる前に「今でいえば、地球物理のようなものがそうだろう」と言った。地球物理学は、地震にしても火山にしても厳密な意味で予測可能なモデルが作れないという難しさをはらんだ学問なのです。(94〜95頁)

日本は全世界の地震と火山の被害の数十パーセントを引き受けているようだ。
去年の10月ぐらいだったか釜山で地震があった。
<韓半島最大規模地震>慶州で地震、ソウルも揺れた | Joongang Ilbo | 中央日報
大陸に住んでらっしゃる方は「地面は揺れない」と思ってらっしゃるからパニックの度合いがひどい。

著者はここから脳の数学的解釈を始める。
「脳は複雑系である」と「カオス的臓器である」。
脳は自分で自分を自己組織化する。
私達は成長する一年ごとに記憶と組み上げていく。
自己組織化には秩序が必要である。
そしてその秩序のためには非平衡状態、つまり絶えず外部とのエネルギーのやり取りがなければならない。
これは難しいことを言っているようではあるが「絶えずオープンマインドで心を開いて他と情報をグルグル交換していないと、人間というのは自分で自分を支えることが出来なくなりますよ」ということ。
「孤立主義はありえない」ということ。
それから「一国だけの正義」というのは、それがもうすでに悪である。
「正義」とか「善」とか「価値」とかっていうものは絶えず他人と交換しながら値打ちが決まっていくものであるという。
絶えず外部とのエネルギーのやり取りがなければ「自分である」というそういう自己組織化ができない。

脳の単位はニューロン。
それを繋げば脳のネットワークができると思われがちだが、そこには定理がなくニューロンは外からの情報エネルギーが入ってこなければ組織化されない。
脳にはネットワークがある。
そのネットワークというのは外から情報が入ってくるとネットになっていくのだが、入ってこないとただの棒になる。
もっと平たく言うと「他者によって自己ができる」というふうに脳はできている。
「私は『私』から生まれるのでなく、外にいるものから生まれてくる」という。
(水谷)加奈さんは「加奈」と名乗るから「加奈さん」ではなく、「加奈さん」と呼ばれることによって「加奈」になっていった。
「ママの自分」を想定すると分かる。
妊娠して子を産んだからママになったんじゃなくて、生まれてきた子が「ママ」と呼ぶからママになる。
この人はそういうことを言っている。
「私はアナタから生まれてくる」というのは実に哲学的でもある。

 そもそも、なぜ神経系は記憶という装置を作ってしまったのか? これは大きな神秘であり、問いです。環境が完全にランダムで予測できないものだとすると、記憶はそもそも役に立ちません。−中略−一方で、予測可能なことだけが起きているとすると、これもまた記憶は必要ないことになる。例えば一定の間隔で太陽が昇り沈むという周期運動は記憶する意味がないわけです。まったく同じことが繰り返し起きるだけですから。(124頁)

つまり「必然」と「偶然」。
これが大きく波打って訪れるからこそ、脳は記憶を作り知覚を使って、更に幻覚まで作ったという。
何気ない物が人間の顔に見えたりする。
木の茂みが人の顔に見えたり。
それはちゃんとした脳の活動。
幻覚活動。
それはアナタが最もその事を気にしていることの象徴。
記憶を進化させるためにそういう幻覚も含めて一定の「ゆらぎ」或いは「のりしろ」が必要。
「記憶する、しない」で絶えず「捨てる、拾う」で選別する。

 記憶という高度な心の働きのみならず、脳のゆらぎが持つ知性を説明する上で、現象学のフッサール(1859−1938)による「宙づりにする」という概念が関係するように思われるのです。それは勝手に解釈すると「不定性」と言い換えられるかもしれません。不確定ではなくて「不定」にする、つまり判断をいったん停止させるということです。(140頁)

脳における「保留」はすごく大事らしい。
「保留」がなくなると人間はどんどん考え方が狭くなっていく。
これは脳とか心の話をしているが「対外関係」とかもそう。
なんでも正体を射止めようとギラギラしている人は付き合っていて息苦しくなる。
やっぱり保留できない人というのは側にいるだけで息苦しい。
「Get out!」って叫ぶ人はあまり好きじゃない。
「尊米攘夷!」「天誅!」
そういう人はきつい。
5万人しかいないのに「50万人いた!」と断定するな。
この「ジャッジしない」「保留しておく」そういう能力というのが次に起こった事態に対処する時のアクションの起こし方に関係してくるという。

判断を保留すると「大脳をジャッジに使わない」ということ。
大脳の他に考える脳がもう一つある。
これが小脳。
小脳が担当する。
大脳でなく小脳が担当すると直接考えずに手足を動かすことになるワケで、ニューロンを伝う時間をショートカットしてアクションが決定する。
これはいわゆる「心の自動操縦化」に移る。
こういうことが人間の脳にはある。
それがわかりやすく言うと「ピアニストの手と指」。
あれは自動操縦。
大脳を経由していないから小脳だけで反応しているという。
オリンピック選手の競技中の動き。
これも安定と不安定の中間にあえて自分を宙づりにすることによって脳の中の有り方、心が最もフレキシブル。
大脳を関与させないことによって別の能力がアナタを動かし解決策を見つけることがある。
そうすると人は最も身体の感覚、体の感覚が非常に高い状態が可能になる。

内田(樹)先生の言葉の中で本当にわからない言葉があった。
「身体感度を上げる」という。
「心の感性みたいなものの感度を高くする」という、その言葉の意味がわからなかった。
それは「安定と不安定の真ん中に自分をあえて置く」ということ。
「わかったような、わからないような、それでいいんだ」という。
ヘタくそながら合気道の練習をしている武田先生。
ミラー細胞を試すような練習。
見取り稽古。
師範(館長)が出てきて一番弟子と一緒に技を見せてくださる。
「ほら、こんなふうにすると人間は」みたいなことで関節技をかける。
それを数度見せておいて「やってごらん」と言う。
我々は「写し」のコピー機となってそれをやるのだが、これが動くとなると、小さな技でも分からない。
「若先生」という高段者の方がいらっしゃって「武田さん来て下さい」と技にかかってくださるのだが、どちらからかけていいか分からなくなる時がある。
「えーと・・・右の足から動くんだっけ?左の足から動くんだっけ?」という。
その右か左かで迷った時にもう若先生が容赦なく逆襲してくる。
その時に若先生の腕を振りほどこうとして手を動かすと、若先生が「それ!」と言う。
つまり「脳を経由させるな」という。
若先生というその高段者の人曰く「とにかく動く」という。
左右を考えないで、もうとにかく動いてみる。
「そこから技の型に入ることがあるんだから」という。
そういうことというのが人間関係でも恋愛関係でもあるのではないか?というのが言いたいこと。
「全部頭で考えない」ということがやっとわかってきた武田先生。

でもそれは今までちゃんと大脳で考えて考えて、考えてきたからこそ「小脳だけで動くことができる」ということではないか。
最初から大脳で考えない人はダメではないかと思う水谷譲。

現代社会の中で脳の問題が出てくるという。
テレビなんかでこの間騒いでいる人がいた。
「人工知能がいわゆる労働力削減に役に立つのはいいけれども労働者の敵になるんじゃないか?」みたいなことを言う方がいらっしゃった。
それ以前の問題でこういう問題が起こっている。

2000年のシドニーオリンピック、陸上の金メダリストで、ジョン・ドラモンドというスタートダッシュの速さで有名な選手がいました。−中略−2003年のパリの世界選手権で、彼は優勝候補と目されていながらフライングをして失格になってしまったんですね。2003年以前は、フライングを二度すると失格であったのが、2003年以降、そのレースで二度目にフライングした者が失格になるというようにルールが変更されました。ピストルの音が鳴ってから100ミリ秒(0.1秒)以内でスタートしてしまうと失格です。−中略−スタート地点とピストルの位置は、およそ10メートル離れていて、だいたい1秒あたり330メートルの速度で音が伝わることからすると、ピストルの音は30ミリ秒で選手のもとに届きます。さらにそこから脳に入って手足にその情報が伝わるのに、合計で100ミリ秒はかかるだろうという計算だと思うのです。つまり、音が鳴ってから100ミリ秒経つよりも前にスタートしたら、それはスタート音を聞くよりも前に動いているからフライングだ、と判断するのでしょう。
 ところが、そのときドラモンドは「絶対に自分は正しくスタートしている」と言い張って、トラックの上に大の字に寝てしまったんですね。
−中略−私は、このドラモンドの失格の判定は間違っていたのではないかと思ってきたのです。
 その後、スターティング・ブロックにかかった圧力の解析結果からは、ドラモンドは0.052秒で反応したことになって失格になりましたが、それはピストルが鳴る前から、彼の足が完全には静止していなかったため検知器が敏感に反応してしまった結果のようです。しかしこの時、彼の足は次に説明するような理由で反応≠オたのではないか。
−中略−ピストルで合図の音が鳴ったら、普通はその音波が耳にくると同時に、足にもくるでしょう。仮に足にも体を通る弾性波に反応するように脊髄反射をうまく訓練してエフェランス・コピーができるようなトレーニングをしていれば、最速で30ミリ秒でスタートしていたっておかしくないと思うんですね。(145〜147頁)

「居合抜刀術」というものがある。
あんなので「目にもとまらぬ」というのがある。
そういう「武術的動き」というのが存在する。
それをスポーツは許さない。
でも武道ではある。
座頭市さんみたいにパッ!と斬ると、斬られた人が「斬られた」と気づかないということがある。
斬られていることに気付かないほどの速さの剣の動きというのは存在するという。
そういう「戦い」みたいなのが今、実はスポーツの最前線で起こっているという。

心でも脳でも判断できない時、人間は何をするか。
それが人間の面白さ。
サイコロを振る。
どうしてもジャッジしなければならない時はサイコロで振って決めてもいいんだという。

2017年2月13〜24日◆心はすべて数学である(前編)

心はすべて数学である



小学校三年生で「数学」につまづいてしまった武田先生。
分数の掛け算や割り算に納得がいっていない。
「リンゴ半分と4分の1を割ると『ひっくりかえして掛ける』」というのが分からないヤツが、何で『心』になるんだよ!」という反発から買い求めた本。

 数学の天才、ガウス(1777−1855)が小学生のとき、「1+2+3+……+100を求めなさい」と学校の教師に課題を出され、即座に(100+1)(100/2)=5050と答えた、というエピソードが残っています。これは、n=100の場合ですね。ガウスは1から100までを一直線に並べて、その下にもう一列、今度は逆に100から1までを並べて上下の項をそれぞれ足せばすべてが101になる、だから101×100÷2の計算で答えが出ることを瞬時にやって見せた。(16頁)

(番組の中で、このエピソードは「1ページ目」と言っているが16ページ目。この時のガウスを「小学校三年の時」と言っているが、調べてみたが「低学年」といった記述しか見つからず、何年生かは特定できなかった)
これは100の場合OKだが、101の場合は、奇数になった場合は変わるのではないか?
最後の数が「n」。
だから「n(n+1)/2」。
それが「定理」。
最後の数字が「n」。
でも、この場合は偶数の100だから割り切れるのではないか?
101でいってみる。
次は102になる、その次も・・・。
偶数とか奇数にしたところで、この定理は成り立つ。

(ここから野球の「総当たりリーグ戦」の話が出てくるが、3月13日の放送内で訂正があった。以下の話は全て「トーナメント戦(勝ち抜き戦)」のことを間違えて「総当たりリーグ戦」と言っているようだ)
11チームの野球チームが総当たりリーグ戦で戦って優勝を決定する。
一体、優勝が決まるまでに何試合必要でしょうか?
何試合が行われるでしょうか?
これを一瞬で解けるコツがある。
試合総数は11チームが相戦う場合、何試合になるか?
ややこしいので、一回スケールを小さくしてみて、そのスケールから物事の共通項を探してみよう。
「2チームが戦って優勝が決まる」という試合があるとすると試合数は1個。
「3チームが戦って優勝が決まる」と試合数は2個。
 ・
 ・
 ・
11チームがリーグ戦で戦った場合、優勝が決まるまでの総試合数は10回。
99チームが戦って優勝が決まるまでの総試合数は98回。
スケールを小さくして物事を考えて、それからその中に潜んでいる公理・定式を見つけるという。
これが数学的頭。
私達は「足せ」と言われれば足す。
「10チームで戦う」というと「ABCD」まで考えると「1、2・・・」といく。
そうではなくて、スケールを小さくしてその中に潜んでいる定理を見つけるという。
これには武田先生はビックリした。

ピタゴラスの定理。

 直角三角形の斜辺の2乗は、他の二辺の2乗に等しいという有名な定理ですね。(17頁)

図1.png

直角三角形ABCの直角をはさむ2辺の長さをa、b、斜辺の長さをcとすると、
 c2=a2+b2
(18頁)

「ピタゴラスの定理を知ることによって何か得する?」
数学が嫌いなヤツがいつもいう一言。
「足し算、引き算の他、割り算掛け算ないねん!世の中には!!」と、なにわ弁で怒鳴った漫才師がいるが違う。

図2.png

ピタゴラスが言いたかったことは「この正方形2つを合わせたのがcの正方形だ」ということ。
「斜辺を一辺にする正方形と面積が同じだ」とピタゴラスは言っている。
でも、(水谷)加奈さんには不満がある。
「何で同じ面積になるのかが分かりません」
どうやってそれが確かめられるの?

図3.png

直角三角形を二辺延長して広げる。
縦a辺の長さの2分の1を足し、横b辺の長さを3倍になるように延長すると正三角形に包まれる。
ここで大きな四角形と小さな四角形が出来るが、大きな四角形の中の4つの直角三角形は小さな四角形の中に4つに畳める。
(この部分の意味がよく理解できない。本の中にはこの説明に合うような箇所が見つからない)
ピタゴラスの定理というのは面積の問題。
「不動産屋さん」に使う。
不動産屋さんがとあるマンションの説明をする時に「ほら、見て下さい。実はね、これピタゴラスの定理なんですよ」と言う。
「収納とテラスと廊下とこの居間。おんなじ面積なんですよ。いわゆる『a2+b2=c2』になってるんです」なんて言うと「そうか、ピタゴラスか!」みたいな感じで「へぇ〜、ピタゴラス使ってるんすか、この部屋」みたいな。
そんなことで心がグラッと動いて「借ります!」なんていうことになると、まさにこの本が言っている「心はすべて数学である」という。
一見狭そうに見えるが「収納と廊下を合わせると居間とおんなじ面積なんです」って言われると「へぇ、デザイナーやりますね」とかって思わず言ってしまう。
結局ピタゴラスが言いたかったことは「ピタゴラスの定理は面積の問題だ」ということ。
だから「数式で面積を表現した」という。
あのけつまづいた東京オリンピックのマーク。
市松模様じゃないヤツ。
彼が発想したのはTという字を元に「組み合わせによって立体にもなる」というオリンピックマークだった。
あれはバラバラにできる。
だから「立方体にもできる」というような強み。
平面に収まっているけれども「旗にもなるけど置物にもなる」という。
だからオリンピックマークは旗にされがちだが、一番最初のあの盗作の騒ぎを起こした人のヤツをオリンピックマークにしておくと置ける。
だからピタゴラスの定理というのも数式なのだが、実は面積を表している。
「間取り」を表している。

とにかく「心」。
現代医学では「脳に宿っている」というふうに言われている。
その心、脳について考えていこう。

今ここに、柱時計があるとします。秒針が連続的に動いているとしましょう。ずっと秒針を眺めているとスムーズな運動です。ところが部屋の壁など、どこか違うところを見ていて、次の瞬間に、いきなり秒針に目を向けたとします。すると秒針は不思議なことに、一瞬止まって見えるのです。−中略−
 その瞬間は止まっているようにしか見えない。だけど普段ずっと見ていると、連続的に見える。これは脳が勝手に予測して、時間の隙間を補完しているからなんですね。予測能力があるから補完できて、離散化された脳の処理を連続的に、滑らかに復元しているわけです。
(44〜45頁)

さらに「海馬」という脳の部位は200分ほどの出来事を1分間に圧縮して思い出させるように時間を畳む。
脳は絶えず編集あるいは改ざんしながら出来事を記録していく。
「見たまま」「起こったまま」ではない。
脳はそれほど実は完全な臓器ではない。

眼で見て何かがあるかどうか分かることと、あると分かった時にそこに何があったのかが分かることの二つの間には、さらに時間の開きがある。「見る」という行為一つとってみても、一様ではない。あるかないかがわかるのは0.03秒くらい、何があったかが分かるのには0.3秒くらいかかる。つまり、「赤い風船を見た」とき、何かがあると分かるのには0.03秒かかり、その「何か」が「赤い風船」であることが分かるのにはさらに時間がかかる。(31頁)

脳はそのかかった時間を全部忘れさせて「今見たかのように」錯覚させる臓器。
これは脳がニューロンという神経線維を繋ぎ合わせてそこに電気を走らせ、神経回路のネットワークが発火して働くものであるから。
そのゆえに、振り子のように動くものでも、ストロボを焚くと全部一瞬一瞬止まって見える。
「それが心だ」と言う。
だから「脳と心は違う」と言う。
心が関係してくると脳はとたんに複雑になる。
ここに数学的には「カオス問題」という問題が発生する。
これは今、世の中まさしく「カオス」。

例えば振り子。
左右の繰り返しだが、その振り子の先にもう一つ振り子を付けると、その動きは複雑系、非周期的となるのでこれを「三体問題」と呼ぶ。

この地球と太陽の運動のように二つの天体の間の運動方程式を計算(積分)すると、安定な周期解をとることがわかりました。−中略−ところが、地球と太陽に、例えば木星が加わって、天体が三つになるとどうでしょう。すると、地球は初期のエネルギーの値によっては周期的な起動を描くことができずに、複雑な運動をします。この時の運動は本質的にはカオスのようなものになるのです。(67〜68頁)

紅茶に砂糖を入れて放置すると、ゆっくり全体に広がって、やがて溶ける。−中略−しかし、スプーンでくるくると2、3回混ぜてやれば、カオスが発生して、あっという間に砂糖を溶かすことができるのです。(69頁)

これは今、全世界がそう。
メディアは最近すごくシンプルに「二体」で考え過ぎ。
「アメリカファースト」とか。
「アメリカが一番」とトランプさんは仰りたいのだろう。
でも世界はアメリカだけの問題ではない。
外交とか貿易に関して、一国のみ「国民と私のみで考える」ということはありえない。
武田先生の事務所の社長のイトウさんと世間話をするが「アメリカファーストって言うけど、その言葉はないよな?」という話を車の中で「何と言いますか?」と問われたので、武田先生が答えたのはトランプさんの考え方は「尊米攘夷」。
「そんべーいじょういー!」っていう。
それが「Get out!」になる。
でも「尊王攘夷運動」なんて日本もあった。
同じような「トランプ運動」が。
でももう数年で文明開化に変わったのだから。

日清 カップヌードル 汁なしシーフード



カップヌードル 汁なしシーフード | 日清食品グループ
お馴染みのシーフードヌードルが汁なしで味わえる、暑い夏にぴったりの商品。具材は、イカ揚げ玉、イカ、キャベツ、カニ風味カマボコ、たまご。

7月17日発売。
イオンで129円(税込)で購入。
内容量95g(麺80g)。

DSCN2827.JPG

液体ソースとふりかけの小袋が入っている。

DSCN2830.JPG

お湯を入れて三分。
三分経ったらお湯を切る。

DSCN2832.JPG

これにソースを入れ、混ぜたのちにふりかけを。

DSCN2834.JPG

こんな感じになる。
カップタイプなので若干かき混ぜづらい感じが。
具みたいのは全部底へ移動。
味はシーフードの焼きそばだねっていう感じ。
割と薄い感じの味かな。
まあまあかな。

posted by ひと at 14:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする